フィンランドの通信大手ノキアのマッピング/位置情報サービス子会社HEREは12日、リアルタイム予測解析を手がける米メディオシステムズを買収すると発表した。取引金額など詳細は公表されていない。
メディオシステムズは2004年に設立され、シアトルに本社を構える。もともとは携帯電話ユーザー向けのコンテキスト検索エンジンの開発を手がけていたが、現在では解析や予測モデリングなどのB2B製品や企業のユーザーデータに基づいたマーケティングに軸足を移している。
HEREによると、メディオシステムズのスマートデータアセットを活用することで、状況によって変化するコンテキストに基づくマッピング/ロケーションサービスを創造し、高度に個別化された予測的な体験を顧客に提供することができるようになるという。具体的には昼食をとろうとしているユーザーに適切なレストランを紹介したり、リアルタイムな条件に基づいてドライバーの運転スタイルに適した運行ルートを示したり、企業が個々の顧客向けに商品をカスタマイズできるようになる。
HEREの14年1-3月期の売上高は2億900万ユーロと、前年同期から3%減少した。