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2015/4/30

一般・技術・その他 (旧)

フォルシア、世界初の乗用車用ガソリン粒子フィルターを公開

この記事の要約

仏フォルシアは4月20日、上海モーターショーにおいて世界初の乗用車向けガソリン微粒子捕集フィルター(GPF)を発表した。欧州や中国でのガソリン車の粒子状物質(PM)排出規制の厳格化に対応する。 GPFは直噴システムを採用 […]

仏フォルシアは4月20日、上海モーターショーにおいて世界初の乗用車向けガソリン微粒子捕集フィルター(GPF)を発表した。欧州や中国でのガソリン車の粒子状物質(PM)排出規制の厳格化に対応する。

GPFは直噴システムを採用しているガソリンエンジンを念頭に開発された。直噴エンジンは過給機と組み合わせることで燃費向上とCO2排出量の削減を実現できる。ただ、ポート噴射エンジンと比べ空気との混合時間が短く混合気の均一性が低いため、PMの排出が大幅に多くなるという欠点がある。2017年に施行される欧州排ガス規制「ユーロ6.c」では、現行規制の「ユーロ6.b」と比べガソリンエンジンの走行距離1キロメートルあたりのPM排出量を10分の1に低減することが求められる。中国でも17年と20年に2段階に分けて同様の規制を導入することが検討されている。

ディーゼル微粒子捕集フィルター(DPF)が炭化ケイ素を材料としているのに対し、GPFはコーディエライトを基材とする。黒色炭素などの微粒子はフィルターに捕集され、ドライバーがアクセルペダルから足を離すと空気が燃焼室に送り込まれ、捕集された微粒子は燃焼により除去される。

フォルシアは昨年から欧州自動車メーカーのプレミアムモデル向けにGPFを供給しているが、今回発表された製品はあらゆる乗用車からトラックまでタイプのガソリン車に装備が可能だという。

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