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2016/6/24

企業情報 - 自動車メーカー

VW、2025年までの経営戦略発表

この記事の要約

独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)・グループは6月16日、2025年までの経営戦略「トゥゲザー‐ストラテジー2025(TOGETHER‐Strategy 2025)」を発表した。純粋な電気自動車(BEV)を2025 […]

独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)・グループは6月16日、2025年までの経営戦略「トゥゲザー‐ストラテジー2025(TOGETHER‐Strategy 2025)」を発表した。純粋な電気自動車(BEV)を2025年までに30車種以上、市場投入する計画で、新しい事業分野としてモビリティーサービスなどを強化する。また、経営効率を大幅に改善し、持続可能な利益を伴う成長を目指す方針を掲げ、他社との提携にも意欲を示している。

VWは経営戦略「トゥゲザー‐ストラテジー2025」の枠組みで数十億ユーロの資金を投資する。また、効率改善にも取り組み、2025年までに自動車事業における設備投資は売上高の6.0%に、研究開発投資も同6.0%に抑える目標も掲げた。特別要因を除いた売上高営業利益率では2025年までに7~8%を目指す。

■ BEVを30車種以上発売、全体の約20~25%に

VWは世界の乗用車市場における電気自動車(BEV)の販売台数が2025年には全体の25%を占めると予想している。VWグループでは、2025年までに30車種以上のBEVを市場投入する計画であり、年間販売台数は全体の約20~25%に相当する200万~300万台に達する見通し。

モジュラー式生産システムに関しては、開発や生産の複雑性を低減し、効率を改善する意向を示した。

すでに実施している地域別成長戦略は継続する方針であり、北米や中国における事業拡大・投資計画は今後も進めていく。アジアなどを中核市場に見据えた低価格のエントリーモデルを発売するエコノミーセグメントの計画では、地域の提携先と協力に向けた交渉を進めていると明らかにした。

将来の技術分野としては、自動運転、人工知能、電池技術に言及し、独自に自動運転システム(SDS)を開発する計画も明らかにした。

■ モビリティーサービス事業を強化

VWは新しい事業分野としてモビリティーサービスを強化する方針であり、配車アプリ(ライド・ヘイリング)、自動運転車のタクシーサービス、カーシェアリング、オンデマンドモビリティーサービスなどのテーマに取り組む。VWは同事業分野では5月、イスラエルの新興企業で配車アプリや関連サービスを提供するゲットに3億米ドルを出資し、戦略提携すると発表した。

VWはモビリティーサービス事業で2025年までに数十億ユーロ規模の売上高確保を目指す。

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