独電機大手のシーメンスは2日、付加製造(AM)技術のエンジニアリングサービス会社である英マテリアルズ・ソリューションズの資本の85%を取得したと発表した。シーメンスは同社の買収により、材料や耐熱性に優れる超合金のAM加工のプロセス開発に関するノウハウを得ることができる。残りの15%は同社の創業者であるカール・ブランチャー氏が保持する。
マテリアルズ・ソリューションズは2006年の設立。粉末材料にレーザー光線を照射して焼き固め、積層を繰り返していく造形方式のレーザー焼結技術(SLM)を得意とする。同技術で金属製の高性能部品を生産するノウハウを持ち、航空宇宙、発電、モータースポーツなど高い技術力が求められる分野に製品を提供してきた。特にターボ機械の部品製造を専門としている。同社には現在、エンジニア20人超が勤務している。
シーメンスは2015年8月に投資子会社シーメンス・ベンチャー・キャピタルを通してマテリアルズ・ソリューションズに14%を出資していた。