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2016/10/28

企業情報 - 自動車メーカー

独ダイムラー、リチウムイオン電池の第2工場を着工

この記事の要約

独自動車大手のダイムラーは10月24日、ドイツ東部のザクセン州カーメンツにあるリチウムイオン電池工場で第2工場の鍬入れ式を行った。第2工場の建設より、カーメンツ工場の生産・物流面積は従来の4倍の約8万平方メートルに拡大す […]

独自動車大手のダイムラーは10月24日、ドイツ東部のザクセン州カーメンツにあるリチウムイオン電池工場で第2工場の鍬入れ式を行った。第2工場の建設より、カーメンツ工場の生産・物流面積は従来の4倍の約8万平方メートルに拡大する。ダイムラーは約10億ユーロを投資してバッテリーシステムの世界的な生産体制を構築する計画。このうち約5億ユーロをカーメンツ工場に投資する。

ダイムラーのトーマス・ウェーバー開発担当取締役は第2工場の建設について、「我々は2025年までに乗用車部門だけでも10機種以上の純粋な電気自動車をポートフォリオに持つようになる。これと並行して、プラグインハイブリッド車の販売と48ボルトシステムの導入も進めていく」とコメントした。

リチウムイオン電池の組み立てを事業とする子会社ドイッチェ・アキュモーティヴは2009年の設立で、シュツットガルト近郊のナーベルンに本社を置く。ナーベルンの本社は研究開発機能を持ち、工場はカーメンツにある。従業員数は約490人で、うち約350人がカーメンツに勤務している。生産能力の拡大に伴い、従業員も順次、増やしていく計画だ。

■ 第2工場、2018年半ばに操業開始

カーメンツの第2工場は2018年半ばに操業を開始する予定。カーメンツ工場で生産したリチウムイオン電池は、メルセデス・ベンツおよびスマートブランドのプラグインハイブリッド車や電気自動車に供給するほか、定置用リチウムイオン蓄電池を開発・販売する子会社メルセデス・ベンツ・エナジーにも供給する。

また、ダイムラーは、48ボルトシステムを今後、様々なモデルシリーズに順次採用していく方針を示しており、カーメンツ工場では、48ボルトシステム用の電池も生産する。

ダイムラーは高効率のリチウムイオン電池を搭載した電気自動車やハイブリッド車の需要が今後拡大すると見込んでいる。今秋のパリ・モーターショーではEモビリティに特化したメルセデス・ベンツの新ブランド「EQ」を発表した。

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