独ダイムラーなど、業種を超えた共通のユーザー登録・認証システムの構築で協力

2017/05/12発行 No.593号

記事分類:一般・技術・その他

自動車大手のダイムラーなど、ドイツを中心とする様々な業種の大手企業7社が8日、インターネットにおける共通の登録・認証・データのプラットフォームを構築する計画で協力すると発表した。共通の「マスターキー」を使用して、モビリティサービスや金融サービスなど、様々なサービスを利用できるようにする。顧客のインターネットにおける登録・認証手続きを簡易化すると同時に、安全性を向上させる狙いがある。

今回のプロジェクトに参加するのは、ドイツのアリアンツ(保険)、アクセル・シュプリンガー(メディア)、ダイムラー(自動車)、ドイツ銀行およびドイツ銀行傘下のポストバンク(金融)、Core(技術系シンクタンク)、オランダに本社を置くヒア(デジタル地図サービス)の7社。

また、ドイツのフラウンホーファーオープン通信システム研究所(FOKUS)とベルリンにある欧州経営技術大学院(ESMT)が同プロジェクトを学術的な面からサポートする。

協力内容の詳細やサービスの開始時期については今後協議する。また、今回のプロジェクトの開始には、競争当局の認可が必要になる。

■ 欧州版のプラットフォーム構築

同プロジェクトでは、1回の認証手続きでさまざまなサービスやアプリなどを利用できる「シングルサインオン(SSO:Single Sign-On)の仕組みを構築する計画。SSOはすでに、米国のフェイスブックやグーグルが導入している。

今回の協力では、フェイスブックなどの米国のシステムに対抗する競争力の高い欧州版プラットフォームを構築するのが狙い。欧州連合(EU)のデータ保護法に準拠した、データセキュリティやデータ保護において最高水準のプラットフォームの構築を目指している。

■ ドイツテレコムなどと協議、将来は電子政府機能に対応も

同プロジェクトでは今後、電子商取引(Eコマース)、小売り、航空、電気通信など、他の業界にも協力の幅を広げていく計画で、ドイツテレコムとはすでに交渉に入っているという。

また、独業界紙『オートモビルボッヘ』によると、ドイツの高級車大手アウディと自動車部品大手のボッシュ、コンチネンタルも同プロジェクトへの参加を検討しているもよう。

今回の協力は、ドイツの連邦経済・エネルギー省など政界の支持も受けている。「マスターキー」を使って連邦政府・州政府・自治体のオンラインポータルへのアクセスを可能にするほか、将来は、当局での手続きなど電子政府(eGovernment)機能への対応も視野に入れている。

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