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独ZF社長が即時退任、急進的な戦略で株主と対立

2017年12月15日発行 No.623号

独自動車部品大手のZFフリードリヒスハーフェンは7日、シュテファン・ゾンマー社長が即時退任すると発表した。次期社長が決定するまでの間、コンスタンティン・ザウアー財務担当取締役が暫定的に社長を兼務する。ZFは同社の本社のあるフリードリヒスハーフェン市のアンドレアス・ブラント市長がZFの筆頭株主であるツェッペリン基金の代表を務めている。今回の退任劇は、ブラント市長の方針とゾンマー社長の急進的な戦略との折り合いがつかなかったことが原因とされている。

ZFは従来、変速機や車台など機械系部品を中核事業としてきた。しかし、電気自動車やデジタル化、自動運転技術など自動車業界の動向が大きく変化する中、ゾンマー社長は、エアバッグシステムやカメラ、レーダー技術、センサー、ソフトウエアなど安全システムや電気電子部品を得意とする米同業のTRWオートモーティブを買収するなど、ZFの事業転換を積極的に進めてきた。TRWの買収によりZFは、独自動車部品大手のボッシュやコンチネンタルと肩を並べる規模の部品メーカーに躍進した。

ゾンマー社長は引き続き、大規模な企業買収や資本の一部の株式公開による資金調達を計画していたが、このような急進的な戦略に対しては、監査役会や従業員から反発が出ていたとされる。

ZFの出資比率は、ツェッペリン基金が93.8%、ウルデルプ基金が6.2%となっており、筆頭株主であるツェッペリン基金は、ZFの本社のあるフリードリヒスハーフェン市のアンドレアス・ブラント市長が代表を務めている。ブラント市長は、利益を債務圧縮や配当の増額に充てることを望んでおり、さらなる大規模な買収や株式公開には難色を示していたとみられている。

なお、ゾンマー社長はこれまでに現地紙とのインタビューの中でも、経営の自由度を高めるよう求める姿勢を示していた。また、12月初めにはZFの事業転換を推進していたとされる同社のジョルジオ・ベーア監査役会会長が辞任するなど、ZF内部の不協和音が表面化していた。

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