欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/3/30

EUその他

ブルガリア国営エネ会社に異議告知書、ガス市場の独占悪用で

この記事の要約

欧州委員会は23日、ブルガリア国営エネルギー会社のブルガリア・エナジー・ホールディングス(BEH)が国内天然ガス市場での独占的な地位を悪用し、他社の事業展開を妨げている疑いがあるとして、同社と関連子会社に異議告知書を送付 […]

欧州委員会は23日、ブルガリア国営エネルギー会社のブルガリア・エナジー・ホールディングス(BEH)が国内天然ガス市場での独占的な地位を悪用し、他社の事業展開を妨げている疑いがあるとして、同社と関連子会社に異議告知書を送付したと発表した。

BEHは天然ガスを供給しているほか、子会社のブルガルガス、ブルガルトランスガスを通じて天然ガス輸送網、国内唯一のガス貯蔵施設、主要な輸入用パイプラインを運営している。欧州委は2013年7月、同社と傘下の2社が独占的な立場を乱用し、こうしたインフラを他社が利用することを不当に制限している疑いがあるとして調査を開始。その結果、EU競争法に違反する疑いが強まったとして、3社に異議告知書を送付し、制裁手続きに着手した。

BEHをめぐっては、電力卸売事業に関しても独占的地位を悪用し、同社の顧客による電力再販を制限している疑いが浮上しており、欧州委は昨年8月に異議告知書を送付していた。