欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/3/30

EUその他

シーメンスのドレッサー・ランド買収、調査を中断

この記事の要約

欧州委員会は25日、独電機大手シーメンスが米タービン、コンプレッサー大手ドレッサー・ランドを買収する計画に関する競争法上の調査を中断していることを明らかにした。シーメンスが「重要な情報」を提供するのを待つためと説明してい […]

欧州委員会は25日、独電機大手シーメンスが米タービン、コンプレッサー大手ドレッサー・ランドを買収する計画に関する競争法上の調査を中断していることを明らかにした。シーメンスが「重要な情報」を提供するのを待つためと説明している。

シーメンスは昨年9月22日、ドレッサー・ランドを76億ドルで買収することで合意した。これに関して欧州委は、シーメンスが鉄道用のターボコンプレッサー、ドライバ(駆動装置)で強みを増し、同社に対抗できるのが米ゼネラル・エレクトリックだけになるとして初期調査での承認を見送り、2月に本格調査を開始。10日には同調査を慎重に進めるため、期限を当初の6月30日から7月14日に延長すると発表していた。

欧州委が買収に難色を示す場合、対象企業は一部事業の売却などの是正措置を講じるのが通常。欧州委はシーメンスが対応を決め、通知してくるのを待つため、調査を停止したとみられる。報道官によると、19日から調査を中断しているという。