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欧州委が対米報復関税のリスト公表、350品目・64億ユーロ規模に

2018年3月19日発行 No.191号

欧州委員会は16日、米国による鉄鋼とアルミニウムの輸入制限への対抗措置として検討中の報復関税の対象リスト案を公表した。約350品がリストに掲載されており、課税対象は総額64億ユーロに上る。米国が予定通りに輸入制限を発動した場合、このうち28億ユーロ相当の製品に約25%の報復関税を課す方針。残りは世界貿易機関(WTO)が米国の措置を違法と判断した後に発動可能となる。同日から10日間にわたって域内の企業や業界団体から意見を聴取し、加盟国の反応も踏まえて最終決定する。

10ページに及ぶリストにはオートバイ、バーボンウイスキー、オレンジジュース、コメ、トウモロコシ、衣料品など幅広い品目が並んでいる。欧州委のユンケル委員長は今月初め、独メディアの取材に対し、報復関税の対象候補としてハーレーダビッドソン(大型二輪車)やリーバイス(ジーンズ)などの具体名を挙げていたが、今回のリストでは個別のブランド名は示されていない。

EU側は米国に対し、鉄鋼に25%、アルミニウムに10%の高関税を課す措置はWTOルールに抵触すると訴え、同盟国のEUを対象から除外するよう求めている。一方、トランプ大統領は米国がEUに対して抱える貿易赤字を問題視し、EU側が貿易障壁を撤廃すれば、米国も関税対象からEUを除外する意向を示している。欧州委のマルムストローム委員(通商担当)は週内にロス米商務長官と会談し、改めて輸入制限の適用除外を求める方針。米国は23日に輸入制限を発動すると表明しており、欧州委は期限が迫る中で米側の譲歩を引き出すため、通商担当のトップ会談を前に報復関税の品目リストを公表したものとみられる。

サンダース米大統領報道官はAP通信の取材に対し、「大統領は米国の労働者のための戦いを続けている。一方、多くの国と協力可能な安全保障の分野について個別に交渉を行っており、柔軟に対応する用意もある」とコメントしたが、EUが提示した報復関税の品目リストについては直接の言及を避けた。

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