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国境越えたユーロ建て送金で新提案、非ユーロ圏でも国内手数料と同水準に

2018年4月9日発行 No.193号

欧州委員会は3月28日、EU域内における送金手数料の格差是正を目的とする新たな規制案を発表した。既にユーロ圏内では国境を越えた送金にかかる手数料が国内送金の手数料と同水準となっているが、非ユーロ圏向け(または非ユーロ圏から)の送金にも同ルールを適用し、EU域内におけるユーロ建て外国送金の手数料をすべて国内送金と同等にするという内容。ポンドなど他の通貨による送金は規制の対象外となる。今後、欧州議会と閣僚理事会で欧州委の提案について検討する。

EUでは2001年に域内の国境を越えたユーロ建て小口送金に関する規則が採択され、現在ユーロ圏では国外送金にかかる手数料が国内送金と同じ1ユーロ程度となっている。しかし欧州委によると、ユーロ圏から非ユーロ圏(またはその逆)への送金にかかる手数料は平均20ユーロと高額で、例えば非ユーロ圏のブルガリアからユーロ圏のフィンランドに10ユーロを送金する際の手数料は15~24ユーロに上る。

新ルールが導入されるとこうした手数料の格差が是正され、国境を越えた取引を妨げる要因の一つが取り除かれることになる。欧州委のドムブロフスキス副委員長(ユーロ・社会的対話および金融安定・金融サービス・資本市場同盟担当)は「域内の企業と個人は所在地に関係なく、国内送金と同じ条件で国外にユーロ送金できるようになり、非ユーロ圏の市民も単一市場のメリットを享受することができる」と強調した。

欧州委は今回、EU内の他の国で現金を引き出したり、クレジットカードを利用する際の手数料を引き下げるため、為替手数料に上限を設ける案も打ち出した。欧州委が特に問題視しているのは国外を旅行中にカードで支払いをする際、その場で代金をカード所有者の自国通貨に換算して決済する外貨建て決済(DCC)のサービス。利用者にとっては為替レートが急激に変動するリスクを回避し、その場で自国通貨での支払い金額を確定できるメリットがある半面、高額な手数料が重い負担となっている。

欧州委はこうした現状を改善するため、欧州銀行監督機構(EBA)が為替手数料の上限を定める仕組みを導入し、3年間の移行期間を経て、銀行や決済サービスを提供する事業者に手数料の開示を義務付けることを提案している。

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