2016/4/20

総合・マクロ

IMF、ロシア成長予測を下方修正

この記事の要約

国際通貨基金(IMF)は11日発表した最新の世界経済成長見通しで、ロシアの予想成長率を引き下げた。長引く原油安で厳しい状況が続くのが理由で、今年の成長率をマイナス1.8%とし、前回(1月)のマイナス1%から0.8ポイント […]

国際通貨基金(IMF)は11日発表した最新の世界経済成長見通しで、ロシアの予想成長率を引き下げた。長引く原油安で厳しい状況が続くのが理由で、今年の成長率をマイナス1.8%とし、前回(1月)のマイナス1%から0.8ポイント下方修正。2017年も1%から0.8%に下方修正した。一方、欧州新興諸国(南東欧、ポーランド、ハンガリー、トルコ)は3.5%と0.4ポイント上方修正された。

ロシア経済は、引き続き原油安と欧米諸国による制裁が足かせとなる。国内総生産(GDP)は1.8%減と昨年の3.7%減に続いて縮小する。一方、インフレ率は昨年の15.5%から8.4%へ低下する。

IMFでは同国の政治的課題として、◇規則に基づいた根本的な財政健全化を中期的に実施◇財産権の管理・保護◇行政手続きの簡易化、規制緩和、競争促進、資本配分の効率化などで潜在的な成長の可能性を引き出す――を挙げている。

欧州新興国の成長は全体的に安定しており、今年3.5%の予測だ。原油安やユーロ圏の回復が景気にプラスに働いている。ただ、企業債務が大きいことが民間投資の足かせとなっている。

トルコは最低賃金の大幅引き上げが内需を支え、今年も3.8%の成長が見込まれる。ハンガリーは欧州連合(EU)が助成するプロジェクトの実施が減ることで昨年の2.9%から2.3%へ減速する。旧ユーゴ連邦諸国は全般的に穏やかながら成長率の上昇が見込まれている。

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