2016/8/3

総合・マクロ

ロシアとイランが提携強化、インフラ整備などで

この記事の要約

ロシアがイランとの提携強化を図っている。ノヴァク・エネルギー相は7月29日、イランのインフラ整備計画2件に関し、総額24億米ドルを融資する方向で準備を進めていることを明らかにした。同件を含め、近い将来、13協定に調印し、 […]

ロシアがイランとの提携強化を図っている。ノヴァク・エネルギー相は7月29日、イランのインフラ整備計画2件に関し、総額24億米ドルを融資する方向で準備を進めていることを明らかにした。同件を含め、近い将来、13協定に調印し、70件以上の具体的なプロジェクトを含む両国産業実行計画を決定する予定だ。

ロシアが融資を計画するのは(1)ギャルムサール―インチェボルーン区間の鉄道電化計画(2)南部バンダルアッバスにおける火力発電所および海水淡水化プラントの建設――の2件。(1)は全長495キロメートルで、このうち203キロメートルが山岳地帯。ロシア鉄道(RZD)の子会社が受注した。融資額は11億ドルに上る。

(2)は5年以内に出力350メガワットの発電機4基(総出力1.4ギガワット)を備えた火力発電所を建設するもので、日産能力20万立方メートルの海水淡水化プラントを併設する。ロステック子会社のテクノプロムエクスポルトが工事を担当する。ロシア政府による融資額は13億ドルだ。

融資期間はいずれも5年で、金利は年2.77%に設定された。

両国は今後も銀行間融資、相互的信用供与などを通じて両国企業間の協力を支援・拡大していく方針だ。今月開かれる両国中央銀行代表者会合で内容をさらに詰める。

また、対イラン自由貿易区の創設に関しては年内までに合同調査グループが協定締結に向けた計画をまとめる予定となっている。

他のプロジェクトとしては、観測衛星の製造やロシア検索サイト最大手ヤンデックスのイラン進出などが検討されているもようだ。

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