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ハンガリー議会選挙、与党が圧勝

2018年4月11日発行 No.1059号

ハンガリーで8日行われた議会選挙(定数:199)は、右派の与党・フィデスが圧勝し、オルバン首相の3期目続投が決まった。好景気と低失業率に加え、与党寄りの報道が特に地方部で効果を発揮したもようだ。「非リベラル民主主義」を標榜し、移民受け入れに強く反対するオルバン首相が再選されたことで、欧州連合(EU)の政治のかじ取りは困難さを増すことが予想される。

中央選挙管理委員会が発表した最終結果によると、フィデスは134議席を獲得し、改憲に必要な3分の2の議席を抑えた。特に小選挙区では106議席中91議席と圧倒的な強さをみせた。

2位は極右のヨッビクで25議席を確保、中道左派連合「社会党・ハンガリーのための対話」(MSZP-PM)は20議席に後退した。

比例代表の得票率はフィデスが48.9%、ヨッビクが19.4%、MSZP-PMが12.3%だった。

オルバン首相は2010年の就任以来、その政治手法が民主主義を形がい化し、強権化を進めると批判されてきた。大量の難民が欧州に到達した2015年からは、EUの難民政策に反対し、一貫して受け入れを拒んでいる。

選挙戦でも改めて、自らが「キリスト教を基盤とするハンガリー文化の守護者」であると強調し、イスラム圏からの移民に対する強い警戒を呼びかけた。

今回の選挙では投票率が70%と、前回2014年の61.8%、10年の64.4%を大きく上回ったことから、一時は野党の巻き返しかと推測された。しかし、ふたを開けてみれば、フィデスが得票率を前回から5ポイント伸ばして圧勝し、国民の支持を見せつける格好となった。

専門家らはこのため、ハンガリーで今後、メディア、市民団体、司法の引き締めがさらに厳しくなると懸念する。ニューヨークタイムズ紙は、「『(定期的な選挙の実施と権威主義的な政治運営が共存する)選挙権威主義』体制が完成する」と悲観的な未来を予測している。

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