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アナトリア横断パイプライン、一部が開通

2018年6月20日発行 No.1069号

アゼルバイジャン産の天然ガスをトルコ経由で欧州に運ぶアナトリア横断パイプライン(TANAP)が12日に部分開通し、トルコ西部のエスキシェヒルで関係国首脳の出席のもと開通式典が行われた。同式典でトルコのエルドアン大統領は、TANAPは関係国の多角的連携の象徴であり、協力の基盤となるエネルギーに対するアプローチとして最も具体的な事例となるものだと述べた。

式典にはエルドアン大統領のほか、アゼルバイジャンのアリエフ大統領、ウクライナのポロシェンコ大統領、セルビアのブチッチ大統領らが出席した。

TANAPはジョージアとの国境に近いトルコのアルダハン県東部からギリシャとブルガリア国境までの1,850キロメートルを結ぶもので、アゼルバイジャンとジョージアを結ぶ南コーカサスパイプライン(SCP)、ギリシャを通りイタリアに至るアドリア海横断パイプライン(TAP)と接続し「南ガス回廊」を構成している。

式典に出席したポロシェンコ大統領は、エネルギー安全保障の点から、ウクライナがアゼルバイジャン産のガスをジョージア経由か、ブルガリアとルーマニアから延伸するパイプライン経由で購入することを目指すと述べた。アリエフ大統領は、南ガス回廊プロジェクトには現在参加する7カ国に加え、さらに3カ国が参加を検討していると述べた。

TANAP構想の具体化は2012年にトルコとアゼルバイジャンが締結した政府間協定から始まり、15年に建設が開始された。開通当初の年間輸送量は160億立方メートルで、うち60億立方メートルをトルコに、100億立方メートルを欧州に振り向ける。最終的な輸送量は310億立方メートルに達する見通しだ。

トルコは現在、バクー・トビリシ・エルズルムパイプラインを通してアゼルバイジャンから年間66億立方メートルの天然ガスを輸入している。TANAPにより輸入量は126億立方メートルまで増加し、ロシアへの天然ガス依存度が低下する公算だ。

TANAPの現在までの建設費は80億ドル。世界銀行、欧州復興開発銀行(EBRD)及びアジアインフラ投資銀行(AIIB)から37億5,000万ドルの融資を受けているほか、欧州連合(EU)から1,020万ドルを供与されている。

TANAPの権益は、南ガス回廊の事業会社SGCが51%、トルコの石油パイプライン会社ボタシュが30%、英BPが12%、残りの7%をアゼルバイジャン国営石油会社ソカールの現地子会社が保有している。

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