電気自動車(EV)の普及がドイツで進んでいない。デュースブルク大学自動車リサーチセンター(CAR)の調べによると、2012年1-9月期の新車登録台数は2,465台で、乗用車全体(235万8,798台)に占めるシェアは0.1%に過ぎなかった。11年通期(0.06%)に比べると伸びているものの、価格の高さや航続距離の短さ、充電インフラ不足がネックになっているようだ。13日付『ヴェルト』紙が報じた。
\独EV市場で先行しているのは仏ルノーなど、主に国外メーカーだ。1-9月期で最も販売台数が多かったモデルはオペルのレンジエクステンダーEV「アンペラ」(707台)だったが、2位はシトロエン「C-Zero」(360台)、3位は日産「リーフ」(297台)など、上位10モデルのうち6モデルを国外メーカーが占めた。一方、BMWやフォルクスワーゲン(VW)はEVの初投入を2013年に予定。外国勢に後れをとっている。
\EV普及の最大のネックになっている価格の問題に対処するため、車両とバッテリーをセットで販売する代わりに、バッテリーをリース方式にしたり、本体・バッテリーともにリースで提供するメーカーが増えている。リース方式にすることで保守管理や修理、バッテリー交換などに伴うリスクを軽減できるためだ。
\今年夏に超小型車「スマート」のEVモデルを市場投入したダイムラーでは、車両を1万9,000ユーロで販売する一方、バッテリーを月額65ユーロでリースする方式を導入した。希望者にはバッテリー込みの価格(2万4,000ユーロから)で販売するが、広報担当者によると「購入者の95%はバッテリーをリースする方式を選択する」。BMWは来年末に発売予定のEV「i3」で、本体・バッテリーともにリースで提供する計画という。
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