スイスの製薬大手ロシュは16日、乳がん治療薬「ハーセプチン」のインドでの特許申請を断念すると発表した。同社は今月上旬、書類に不備があるとして印特許庁から特許申請を拒否されていた。インドでは新薬の特許が十分に保護されないなどの問題がある。
\同国では4月、スイスの製薬大手ノバルティスが開発した白血病治療薬「グリベック」の改良版に対し、最高裁が特許を否認する判決を下した。改良前の製品に比べて優れた効果があるとは言えず、同国特許法上の「新薬」には当たらないとしている。
\また、同国特許庁は昨年、独バイエルのがん治療薬「ネクサバール」のライセンスをインドの後発医薬品メーカーNatcoに低額で供与することを命令。バイエルはこれを不服として提訴している。
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