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2014/8/27

企業情報

ロシュ―米バイオ企業を83億ドルで買収へ―

この記事の要約

スイスの製薬大手ロシュ(バーゼル)は24日、米バイオ企業インターミューンを買収すると発表した。インターミューン経営陣の支持を得ており、今後、株式公開買い付け(TOB)を実施。全株を取得して吸収合併する意向だ。当局の承認を […]

スイスの製薬大手ロシュ(バーゼル)は24日、米バイオ企業インターミューンを買収すると発表した。インターミューン経営陣の支持を得ており、今後、株式公開買い付け(TOB)を実施。全株を取得して吸収合併する意向だ。当局の承認を経て買収手続きが年内に終了すると見込んでいる。

インターミューンを1株当たり74ドルで買収する。これはロシュによる買収観測が出る直前の12日の終値を63%上回る水準で、買収総額は83億ドルに上る。

インターミューンは肺・線維性希少疾患の治療薬を開発・製造・販売する企業で、カリフォルニア州ブリスベンに本社を置く。主要製品である特発性肺線維症(IPF)治療薬「ピルフェニドン」は欧州連合(EU)やカナダで販売が許可されており、米国でも現在、食品医薬品局(FDA)が審査中だ。同薬の売上高は昨年7,000万ドルで、今年は1億3,000万~1億4,000万ドルに拡大する見通し。

ロシュはがん治療薬の世界最大手メーカー。今回の取引により、呼吸器疾患治療薬事業を強化する。