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2015/4/15

経済産業情報

配車アプリのウーバーが欧州委に異議申立て、独などの禁止受け

この記事の要約

携帯アプリを利用した配車サービスを手がける米ウーバー・テクノロジーは1日、同社に対し一部業務の停止を命じたフランス、ドイツ、スペインの決定を不服として、欧州連合(EU)の欧州委員会に異議申立てを行ったことを明らかにした。 […]

携帯アプリを利用した配車サービスを手がける米ウーバー・テクノロジーは1日、同社に対し一部業務の停止を命じたフランス、ドイツ、スペインの決定を不服として、欧州連合(EU)の欧州委員会に異議申立てを行ったことを明らかにした。欧州委の報道官はウーバーから3カ国に対する不服申立てがあったことを認め、同社が展開するサービスの合法性を慎重に見極めて、各国の対応が妥当なものか判断すると説明している。

ウーバーが世界各地で展開するサービスは、スマートフォン向けの専用アプリを使ってタクシーを手配できるというもので、2009年の設立から急成長を遂げている。欧州市場でも12年の参入以来、利用者が急拡大しているが、問題となっている「ウーバーポップ」と呼ばれるサービスは自家用車を使った無認可タクシーの営業も可能になることから、従来からのタクシー業者は急速に市場シェアを奪われ、各国で同社に対する反発が強まっている。

こうしたなか、ドイツの裁判所は昨年9月、無認可営業がタクシー業界を圧迫しているとしてウーバーポップを禁止する決定を下した。これを受けて同サービスの停止を求める動きが一気に広がり、ドイツに続いてベルギー、フランス、オランダ、スペインでも禁止措置がとられた。

欧州委のアダモビッチ報道官は「ウーバーからの申立てを慎重に吟味している。ウーバーは新しい技術だが、輸送サービスに直接影響を及ぼす技術だ」と発言。ウーバーの配車サービスは同社が主張するように単なる携帯アプリなのか、それとも従来型のタクシーと同じ規制の対象となる輸送業務なのか、その点が最大の焦点になると指摘した。

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