ホーム・キッチン用品大手の独ライフハイト(ナッサウ)は22日、投資会社ホーム・ベタイリグンゲンが保有する同社株50.49%を全量、複数の機関投資家に売却したと発表した。ホーム・ベタイリグンゲンは富豪シューラーフォイト家の投資会社で、ライフハイトからの撤退を以前から模索していた。
ライフハイトには同家のほか、富豪クナップフォイト家の投資会社MKVフェアヴァルトゥングスが10.03%、投資家ヨアヒム・ロー氏が8.26%を出資している。シューラーフォイト家とクナップフォイト家は両家の子息に保有株を継承する意思がないため2012年から13年にかけて同株の売却を模索したが、条件が折り合わず打ち切った経緯がある。
シューラーフォイト家は1985年、ライフハイトに資本参加。その後、出資比率を段階的に引き上げてきた。ライフハイトの株価は09年の5.20ユーロから現在は約60ユーロへと上昇しており、同家は巨額の売却益を獲得したとみられる。
同家は12年、プレス機械大手シューラーの保有株を機械大手の墺アントリッツに売却。アントリッツは株式公開買い付け(TOB)も実施してシューラーを子会社化した。