LIXILは22日、中国で事業を展開する独子会社ジョウユウがハンブルク区裁判所に破産手続きの開始を申し立てることを決定したと発表した。ジョウユウが香港子会社ジョウユウHKに絡んで巨額の債務を抱え込み債務超過に陥ったためで、LIXILは最大410億円の損失を計上しなければならない。
ジョウユウの監査役会は4月、粉飾決算が行われている可能性があるとして、特別監査を行うことを明らかにした。その結果、◇ジョウユウが保有するジョウユウHKの持ち分を完全に評価減する必要がある◇ジョウユウHKが債権者から与えられていた3億ドルの融資枠に対するジョウユウの保証債務が計3億ドルある――事実が発覚。ジョウユウは債務超過に陥った。
監査役会はこれを受け、ジョウユウの最高経営責任者（CEO）と最高執行責任者（COO）を即時解任した。法的措置を講じることも検討している。
LIXILは独同業グローエの買収に伴いジョウユウを傘下に収めた。今回の件によりジョウユウ株で250億円、ジョウユウHKへの保証債務に絡んで最大160億円の損出を計上する。
ジョウユウはフランクフルト市場に上場する企業で、グローエは株式72％を持つ。
