印刷機械大手の独ケーニヒ&バウアー(KBA)は米IT大手HPと共同開発した包装材用デジタル印刷機を2日から2日間、ヴュルツブルクの本社工場で公開した。デジタル包装材印刷の世界市場は年17%のスピードで拡大し2019年には190億ドルの規模に拡大すると予想されることから、KBAは今後、同分野の印刷機に注力。長期的に売り上げの半分を当該事業で獲得する考えだ。
今回公開したのは「HPページワイド・ウェブ・プレスT1100S」という製品。全幅2.8メートルの巨大なドラムを備え様々なフォーマットの段ボールを同時に印刷できるのが強みで、多品種少量のニーズに対応できる。印刷速度は1時間当たり3万平方メートルを超える。
段ボール向けの印刷需要は急速に増えている。通販市場の拡大が続いているためで、昨年に配達された小包の量はドイツだけで20億個に達した。
HPページワイド・ウェブ・プレスT1100Sは2年をかけて開発した。生産はKBA、販売はHPがそれぞれ手がける。