EUと英が離脱後の「移行期間」導入で合意

EUと英国は19日、同国が離脱した後の「移行期間」導入について暫定合意した。これを受けてEUは23日に開いた英国を除くEU27カ国による首脳会議で、移行期間を設けることを決定。さらに通商を初めとする英国との将来の関係をめぐる交渉の指針を採択し、同交渉が4月に開始される見通しとなった。

「移行期間」の設定は、英国の離脱直後に双方の関係が激変し、貿易などに大きな影響が及ぶのを避けるため、英政府側が求めているもの。英国とEUの自由貿易協定(FTA)が離脱日までに締結できない場合に備え、FTA交渉の時間を稼ぐ意図もある。

双方はEUのバルニエ首席交渉官と英政府のデービスEU離脱担当相による協議で合意に至った。これによって英国は2019年3月末にEUを離脱しても、2020年12月末まで1年9カ月間はEU単一市場と関税同盟にとどまる。

しかし、「いいとこ取り」を避けるため、英国は同期間中にEUの意思決定に参加できず、EU予算拠出の義務を負い、EUの法令が適用され、EU司法裁判所の管轄下に置かれる。EU内の人の自由な移動を認めるという原則にも従わなければならない。また、移行期間中に新たに成立したEU法令に従う義務を負う。

移行期間をめぐる協議は2月に開始されたが、EU側の厳しい条件に英国が反発し、話し合いが難航していた。しかし、離脱交渉の本丸となる通商協議に早く着手したい英国側が、移行期間中に英国に移住した他の加盟国出身者に従来と同じような権利を認めるというEU側の要求を受け入れるなど譲歩し、合意に至った。一方、英国は移行期間中に第三国とFTA交渉を開始することが認められる。

移行期間はEUと英国の「離脱協定」に盛り込まれるもので、同協定で合意できない場合は英国が移行期間なしでEUを離脱することになる。

離脱協定をめぐっては、欧州委員会が2月末に公表したEU側の草案で、英国の北アイルランドを離脱後もEUの関税同盟にとどめる案を示した。北アイルランドと国境を接する加盟国アイルランドとの間で、英の離脱後も人やモノが自由に往来できるようにするのが目的で、北アイルランドをEUが設ける「共通規制地域」に組み込み、EUの関税同盟に事実上とどめるというものだ。

北アイルランドとアイルランドの国境問題については、人やモノの流れを制限しないようにするため、厳しい国境管理を避けることで双方は12月に合意したが、具体的にどのような方法で実施するかは決まっていなかった。

EU側は同案を国境問題の現実的な解決策が見つからない場合の「バックネット」として提示しているが、英政府は国の一部だけが関税同盟に入り、北アイルランドと英本土の間に事実上の国境が引かれるとして反発していた。

バルニエ首席交渉官とデービスEU離脱担当相の協議では、英国側が移行期間での合意を優先して歩み寄り、他の解決策がない場合の選択肢として同案を受け入れることを表明した。国境問題の決着を事実上先送りした形となる。ただ、英国内で北アイルランドが切り離されるとして猛反発する動きが広がるのは必至。英国は同案の実現を回避するため、他の解決策を模索していく方針だが、現実的な対応策は見当たらない状況で、同問題の最終決着が遅れ、離脱交渉が長期化する可能性がある。

離脱交渉で本丸となる将来の関係に関する協議の指針については、EUのトゥスク大統領(欧州理事会常任議長)が7日に草案を加盟国に提示。これが今回の首脳会議で承認された。

焦点のFTAをめぐっては、英国側は金融サービスを含めて、できる限り現状を維持したい考えだ。これに対してEU側は、モノの貿易については英の離脱後も全分野で関税をゼロとする方向で交渉するものの、金融を含むサービスに関しては特別扱いせず、通常のFTAと同様の制限を設ける方針。金融については、域外諸国の企業に導入しているシステムと同じく、英国の規制がEUと「同等」と認定した場合に限って域内での活動を認めることを提案する。

2018/03/26

EU首脳会議、米輸入制限の恒久的な適用除外を要求

EUは23日開いた首脳会議で、米国による鉄鋼・アルミニウムの輸入制限への対応を協議した。EUは...

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2018/03/26

欧州委が対米報復関税のリスト公表、350品目・64億ユーロ規模に

欧州委員会は16日、米国による鉄鋼とアルミニウムの輸入制限への対抗措置として検討中の報復関税の対象リスト案を公表した。約350品がリストに掲載されており、課税対象は総額64億ユーロに上る。米国が予定通りに輸入制限を発動した場合、このうち28億ユーロ相当の製品に約25%の報復関税を課す方針。残りは世界貿易機関(WTO)が米国の措置を違法と判断した後に発動可能となる。同日から10日間にわたって域内の企業や業界団体から意見を聴取し、加盟国の反応も踏まえて最終決定する。

10ページに及ぶリストにはオートバイ、バーボンウイスキー、オレンジジュース、コメ、トウモロコシ、衣料品など幅広い品目が並んでいる。欧州委のユンケル委員長は今月初め、独メディアの取材に対し、報復関税の対象候補としてハーレーダビッドソン(大型二輪車)やリーバイス(ジーンズ)などの具体名を挙げていたが、今回のリストでは個別のブランド名は示されていない。

EU側は米国に対し、鉄鋼に25%、アルミニウムに10%の高関税を課す措置はWTOルールに抵触すると訴え、同盟国のEUを対象から除外するよう求めている。一方、トランプ大統領は米国がEUに対して抱える貿易赤字を問題視し、EU側が貿易障壁を撤廃すれば、米国も関税対象からEUを除外する意向を示している。欧州委のマルムストローム委員(通商担当)は週内にロス米商務長官と会談し、改めて輸入制限の適用除外を求める方針。米国は23日に輸入制限を発動すると表明しており、欧州委は期限が迫る中で米側の譲歩を引き出すため、通商担当のトップ会談を前に報復関税の品目リストを公表したものとみられる。

サンダース米大統領報道官はAP通信の取材に対し、「大統領は米国の労働者のための戦いを続けている。一方、多くの国と協力可能な安全保障の分野について個別に交渉を行っており、柔軟に対応する用意もある」とコメントしたが、EUが提示した報復関税の品目リストについては直接の言及を避けた。

2018/03/19

チェコ、航空宇宙分野でカナダとの協力を模索

チェコがカナダとの航空宇宙分野での協力を進めている。先ごろカナダの同分野の企業関係者らが参加す...

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2018/03/14

EUが将来の対英関係めぐる指針案発表、通商はFTAが「唯一の選択肢」

EUのトゥスク大統領(欧州理事会常任議長)は7日、EUを離脱する英国との将来の関係をめぐる交渉指針の草案を加盟国に提示した。同大統領は最大の焦点となる通商関係について、EUが域外の第三国と結んでいるような自由貿易協定(FTA)が唯一の選択肢になると指摘。金融を含む全分野で通常のFTAより緊密な関係を築くことを求める英国側に釘を刺した。

通商を中心とする将来の関係をめぐる交渉は、現在行われている離脱の「移行期間」に関する協議を終えてから開始されることになっている。今回の草案はEU側の交渉方針を初めて示したもので、今月下旬に英国を除くEU27カ国が開く首脳会議で承認される見込みだ。

同草案は安全保障、外交、テロ対策、EU~英国間の航空サービスなどに関しては、英国の離脱後も緊密な協力を維持していく方針を示した。

一方、通商に関しては、英国が離脱に伴いEUの単一市場、関税同盟から脱退し、EU司法裁判所の管轄から外れる以上、英国が望む特別な扱いはできないと指摘。トゥスク大統領は記者会見で、カナダなど域外諸国と締結しているFTAが「唯一のモデルとなるのは当然だ」と述べた。

英国のメイ首相は2日に行った演説で、将来のEUとの関係について、単一市場と関税同盟から離脱するものの「世界で最も完全な自由貿易協定を結ぶ」と述べ、通常のFTAより広範で深い関係を構築したい考えを示していた。

しかし、トゥスク大統領は英国自らが望んでEUから離脱することを強調し、同国とのFTAは「史上初めて、経済的なつながりを強めるのではなく、緩めるための協定になる」と指摘。合意の目的は「摩擦のない通商関係を築くことではない。現在より複雑でコストがかかるものになる。それが離脱というものの本質だ」と突き放した。

さらにトゥスク大統領は、英国との通商でEU側が黒字となっているモノの貿易については、英の離脱後も全分野で関税をゼロとする方向で交渉する意向を表明。一方、英国にとって唯一の黒字分野である金融を含むサービスに関しては、「他のFTAと同じく対応するべきだ」と述べるにとどめた。また、英国側が金融などでの特別な通商関係の実現に向けた譲歩として、製薬、化学など一部の分野では離脱後もEU規制を維持する方針を示していることについても「単一市場の一部だけを好みで選ぶ」ことは問題外だと批判した。

2018/03/12

適用除外求めて対話を優先、米輸入制限で対抗措置も準備=欧州委

トランプ米大統領が鉄鋼とアルミニウムの輸入制限発動を命じる文書に署名したことを受け、欧州委員会...

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2018/03/12

欧州委が米国製品への報復関税検討、トランプ政権の輸入制限に対抗

米トランプ大統領が鉄鋼・アルミの輸入品に新たに関税をかけると表明したことを受け、欧州委員会は対...

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2018/03/05

日欧EPA、今夏に署名へ=首席交渉官

日本とEUは2月28日、昨年12月に妥結した経済連携協定(EPA)をめぐって協議し、英国がEU...

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2018/03/05

英政府、離脱後の「移行期間」延長を要求へ

英政府はEU離脱の移行期間について、期限をEU側の要求より遅らせることを求める方針だ。21日に...

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2018/02/26

英離脱後の移行期間めぐる協議が不調、条件で「相当な相違」

EUと英国の離脱交渉で新たな焦点となる「移行期間」をめぐる初の協議が6日から9日にかけて行われたが、EU側の条件に英国が応じず、不調に終わった。EUのバルニエ首席交渉官は双方の主張に「相当な相違」があると指摘。溝が埋まらなければ移行期間の設定を認めない方針を打ち出し、英国を強くけん制した。

「移行期間」の設定は英国側の要求に基づくもの。英国のEU離脱直後に双方の関係が激変し、貿易などに大きな影響が及ぶのを避けることや、英国とEUの自由貿易協定(FTA)締結までの時間を稼ぐのが目的だ。英国は2019年3月末に離脱することになっているが、同期間中はEU単一市場にとどまり、実質的に現状維持となる。EU側は移行期間の期限を2020年12月末とする方針だ。

英国を除くEU27カ国が1月末に採択した移行期間をめぐる交渉の指令によると、英はEU離脱後も移行期間中はEU単一市場と関税同盟にとどまるが、同期間中はEUの意思決定に参加できず、EU予算拠出の義務を負い、EUの法令が適用され、EU司法裁判所の管轄下に置かれる。EU内の人の自由な移動を認めるという原則にも従わなければならない。また、移行期間中に新たに成立したEU法令に従う義務を負う。

さらに欧州委員会は7日、英国が移行期間中にEUのルールに違反した場合、EU司法裁判所での手続きを経ずに、EU単一市場へのアクセスを制限する制裁措置を発動する仕組みを設けることも明らかにした。

バルニエ首席交渉官が9日の協議終了後の記者会見で明らかにしたところによると、英国との主な意見の相違は◇EU市民の権利◇ルール違反の際の制裁◇意思決定への参加◇EUの新法令適用――など。

EU市民の権利をめぐっては、EUは移行期間中に英国に入った他の加盟国出身者に永住権を認めるよう要求しているが、英国はEU離脱前に入国した人に限って認めると主張。意思決定に関しては、英国は移行期間中も司法、内務問題に関するEUの協議への参加を求めている。また、移行期間中に制定された法令の適用対象となることも拒んでいる。

英国が特に反発しているのは、ルール違反に対する制裁。英政府のデービスEU離脱担当相はEUが同方針を打ち出したことを「無礼だ」と強い調子で非難した。

これに対してバルニエ首席交渉官は「ルールを順守するための仕組みを設けるのは、国際的なスタンダードだ」と反論した上で、これを含むEU側の条件に英国が応じなかったことに「驚いた」とコメント。移行期間の設定は「当然のものではない」と述べ、「相当な意見の相違」が解消されなければ交渉を打ち切り、移行期間を設定しないこともあり得るとの見解を示した。

EUは12月中旬に開いた首脳会議で、英国と進めてきた離脱条件に関する交渉に「十分な進展」があったと判断し、通商など将来の関係をめぐる第2段階の交渉に入ることを承認。まず移行期間に関する協議を開始することを決めた。

離脱交渉の結果は欧州議会などの承認を得なければならず、その手続きに時間がかかることから、18年10月をめどに交渉を妥結させる必要があり、協議の時間は限られている。英政府は3月中に移行期間に関する交渉を完了し、通商協議に入りたい考えだ。バルニエ首席交渉官は2月26日に開かれる予定の次回の交渉で「これらの相違が解消されることを望む」と述べ、英国側に歩み寄りを求めた。

一方、バルニエ首席交渉官は5日、EUと英国の将来の関係をめぐり、英政府がどのような関係を築こうとしているかについて、早急に明確な方針を示す必要があると指摘した。コレに関して英国側は当初、9日に何らかの提案を行う予定だったが、政府内の意見が依然として分かれ、調整がつかなかったため、同問題に関する進展もなかった。

2018/02/12

中国製の耐食鋼に反ダンピング措置、欧州委が正式発動

EUが中国製の耐食鋼材に正式な反ダンピング措置を発動する。8日付の官報で明らかにしたもので、す...

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2018/02/12

英離脱後の移行期間めぐる交渉方針、EUが採択

欧州連合(EU)の英国を除く27カ国は1月29日に開いた総務理事会で、EUと英国の離脱交渉で新...

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2018/02/09

英離脱後の移行期間めぐる交渉方針、EUが採択

EUの英国を除く27カ国は1月29日に開いた総務理事会で、EUと英国の離脱交渉で新たな焦点となる「移行期間」をめぐる協議の方針を定めた「交渉指令」を採択した。欧州委員会が昨年12月にまとめた指令案に沿った内容で、同期間の期限を2020年12月末とする。

「移行期間」の設定は、英国のEU離脱直後に双方の関係が激変し、貿易などに大きな影響が及ぶのを避けるため、英政府側が求めているもの。英国とEUの自由貿易協定(FTA)締結までの時間を稼ぐ意図もある。英国は2019年3月末に離脱することになっているが、同期間中はEU単一市場にとどまり、実質的にEU離脱が2年間遅れることになる。

採択された交渉指令によると、移行期間は2020年12月末が期限。英国側が要望する期間と比べて3カ月短い設定となる。

英国はEU離脱後も、移行期間中はEU単一市場と関税同盟にとどまる。しかし、「いいとこ取り」を避けるため、英国は同期間中にEUの意思決定に参加できず、EU予算拠出の義務を負い、EUの法令が適用され、EU司法裁判所の管轄下に置かれる。EU内の人の自由な移動を認めるという原則にも従わなければならない。また、移行期間中に新たに成立したEU法令に従う義務を負う。

一方、離脱によってEUが域外諸国と締結しているFTAから除外される英国は、移行期間中に第三国とFTA交渉を開始することが認められるが、EU27カ国の事前承認が必要となる。

EUは12月中旬に開いた首脳会議で、英国と進めてきた離脱条件に関する交渉に「十分な進展」があったと判断し、通商など将来の関係をめぐる第2段階の交渉に入ることを承認。まず移行期間に関する協議を開始することを決めた。本丸の通商協議は3月以降に開始される。

英政府は3月中に移行期間に関する交渉を完了し、通商協議に入りたい考えだ。ただ、英国内では移行期間中にEUの意思決定に参加できないのに、新たに決まるルールが適用されることや、第三国とのFTA交渉にEUの承認が必要となることに反発する動きがあり、協議の難航が予想される。

2018/02/05

EUが北朝鮮に対する独自制裁を強化、新たに17人を対象に

EUは22日、ブリュッセルで開いた外相理事会で、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮への独自制裁を強...

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2018/01/29

英離脱後の移行期間、20年12月末が期限に=欧州委

欧州委員会は12月20日、EUと英国の離脱交渉で新たな焦点となる「移行期間」をめぐる協議の指針...

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2018/01/12

英離脱後の移行期間、20年12月末が期限に=欧州委

欧州委員会は12月20日、EUと英国の離脱交渉で新たな焦点となる「移行期間」をめぐる協議の指針を示すEU指令案を発表し、同期間の期限を2020年12月末とする方針を打ち出した。英国側が要望する期間と比べて3カ月短い設定となる。英国を除くEU27カ国は1月中に同指令を採択する見通しだ。

EUは12月中旬に開いた首脳会議で、英国と進めてきた離脱条件に関する交渉に「十分な進展」があったと判断し、通商など将来の関係をめぐる第2段階の交渉に入ることを承認。離脱直後に双方の関係が激変し、貿易などに大きな影響が及ぶのを避けるため英政府側が求めている「移行期間」設定に関する協議を1月に開始することを決めた。本丸の通商協議は3月以降に開始される。

英国は19年3月29日にEUを離脱する予定。英政府は同日から21年3月末までの2年間を移行期間とすることを望んでいる。欧州委が指令案で定めた期間は、これより短い1年9カ月となる。指令案を発表したEUのバルニエ首席交渉官は、EUの現行中期予算の期限が2020年12月31日であることから、移行期間の期限も同日とすることを決めたと説明した。移行期間が21年をまたぐと、英国のEU予算拠出に関する問題が浮上することを考慮したものだ。

英国はEU離脱後も、移行期間中はEU単一市場と関税同盟にとどまる。ただし、欧州委は指令案で、英国は同期間中にEUの意思決定に参加できず、EU予算拠出の義務を負い、EUの法令が適用され、EU司法裁判所の管轄下に置かれるという条件を設ける方針を打ち出した。さらに、英国はEUが域外諸国と締結している自由貿易協定(FTA)など国際協定の恩恵を受けることはできなくなる。意思決定に関しては、英国の領海が絡む漁獲量の割り当てなど特定のケースでは、例外的に関与を認める。

2018/01/08

EUがダンピング認定の新ルール導入、中国念頭に

EUは12月20日、域外からの輸入品が不当廉売(ダンピング)と認定する際の判断基準を定めた新ル...

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2018/01/08

EU・英の離脱交渉が第2段階に、首脳会議が承認

EUは15日にブリュッセルで開いた首脳会議で、英国と進めている離脱交渉について、通商を中心とする将来の関係に関する第2段階の交渉に入ることを承認した。第1段階の交渉に「十分な進展」があったと判断したためで、交渉開始から6カ月を経て、ようやく本題の通商協議に着手する。

英国を除くEU27カ国の首脳会議では、まず「移行期間」をめぐる協議を1月に開始することを決定した。最大の懸案となる通商協議は3月以降に開始される。

英国は2019年3月にEUを離脱することになっている。交渉結果は欧州議会などの承認を得なければならず、その手続きに時間がかかることから、18年10月をめどに交渉を妥結させる必要があり、協議の時間は限られている。このため、英政府は当初、離脱条件に関する協議と、自由貿易協定(FTA)など将来の関係をめぐる協議を同時に進めたい考えだった。

しかし、EU側は最初に過去の清算が必要として、2段階方式で交渉を行うことを決定。まず、英国が拠出を約束したEU予算の分担金など「清算金」の支払い、英国の北アイルランドと国境を接する加盟国アイルランドとの国境管理問題、在英EU市民とEU内に住む英国民の権利保護の3点について協議し、交渉に「十分な進展」があったと判断すれば、FTAをはじめとする第2段階の交渉に入ることになっていた。

7月に始まった第1段階の交渉は、清算金支払い額などで双方の意見が対立して難航していたが、欧州委員会のユンケル委員長と英メイ首相が8日に行った会談で、大筋合意に至った。これを受けて27カ国は首脳会議で、第2段階の交渉開始を承認した。

「移行期間」の設定は、英国のEU離脱直後に双方の関係が激変し、貿易などに大きな影響が及ぶのを避けるため、英政府側が求めているもの。2年程度が想定されている。同期間中は英国がEU単一市場にとどまり、実質的にEU離脱が2年間遅れることになる。

今回の首脳会議では、第2段階の交渉指針を採択。移行期間をめぐり、2年という英国側の要望を念頭に置きながら、実際にどの程度にするかを協議する方針を打ち出した。英国側に対して、将来の関係の枠組みに関する明確な立場を早期に提示するよう求める文言も盛り込んだ。

このほか、英国が移行期間中に◇EU単一市場にとどまるが、EUの意思決定には関与できない◇英国は移行期間中、EU予算拠出の義務を負い、EUの法令に従い、EU司法裁判所の管轄下に置かれる◇EU域内の人の自由な移動など、EUの「4つの自由」に関する原則を順守する――という指針を定めた。

今回の決定によって離脱交渉は大きなヤマを越え、通商協議に焦点が移る。ただ、EUからの移民流入を抑えながら、できる限り有利な条件でFTAを締結したい英国側に対して、EUは「いいとこ取り」を許さない姿勢で、交渉は難航が必至だ。EUのトゥスク大統領(欧州理事会常任議長)は首脳会議閉幕後に「第2段階の交渉は第1段階より困難になる」と述べた。

また、メイ首相は与党・保守党が6月の総選挙で少数与党に転落するなど政権の求心力が低下している。13日には英下院が離脱交渉の合意内容について、EUとの最終合意に先立って英議会の承認が必要になるという法案を可決した。このためメイ首相は膠着した局面でEU側に歩み寄る余地が狭まり、交渉期限が迫る中で難しい対応を求められそうだ。

2017/12/18

日欧EPAが妥結、投資紛争解決制度は協定から分離

日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)締結交渉が8日に妥結した。双方の立場に隔たりが残...

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2017/12/15

英のEU離脱条件で大筋合意、首脳会議で通商協議入り決定へ

欧州委員会のユンケル委員長と英国のメイ首相は8日、ブリュッセルで会談し、英国のEU離脱の条件で...

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2017/12/11

日欧EPAが妥結、投資紛争解決制度は協定から分離

日本とEUの経済連携協定(EPA)締結交渉が8日に妥結した。双方の立場に隔たりが残っていた投資...

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2017/12/11

欧州委が新たなVAT不正防止策発表、税務当局と捜査当局の連携強化など柱

欧州委員会は11月30日、国境を越えた取引にかかる付加価値税(VAT)の課税逃れを防ぐための新...

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2017/12/04

離脱交渉で「10日以内」に譲歩案提示を、EU大統領が英首相に要求

EUのトゥスク大統領とメイ英首相は24日、ブリュッセルで英国のEU離脱問題について協議した。ト...

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2017/11/27

欧州議会が反ダンピング規制改正案を可決

欧州議会は15日の本会議で、不公平な貿易競争から域内産業を保護することを目的とした反ダンピング(不当廉売)課税に関する規則の改正案を賛成多数で可決した。鉄鋼などの過剰生産が問題視されている中国を念頭に、不当な輸出補助などによって国内価格を大幅に下回る価格でEU市場に輸出された製品に対し、当該国の労働条件や環境基準を考慮して反ダンピング関税措置を講じることができるようにする。閣僚理事会の正式な承認を経て、年内の新ルール導入が見込まれる。

法改正の柱は、輸出国が市場経済国か非市場経済国かによって反ダンピング措置の扱いが変わる仕組みを改め、ダンピングが疑われるケースですべて世界貿易機関(WTO)加盟国を同一に扱う点。これは2001年にWTOに加盟した中国を15年間は非市場経済国として扱うとの規定が昨年12月に失効したにもかかわらず、EUや米国が市場経済国としての認定を見送ったことを受け、中国側が協定違反でWTOに提訴していることが背景にある。市場経済国に認定した場合、中国からの安価な輸入品に対して反ダンピング措置を発動することが困難になるため、EUでは中国を市場経済国として認定するか否かにかかわらず、WTOの法的義務に抵触することなく適切に対抗措置を講じることができるよう、制度の見直しを進めていた。

改正案によると、ダンピングが疑われるケースで欧州委員会が「国家の介入によって市場に重大な歪みが生じている」と判断した場合、反ダンピング課税で対抗措置を取れるようにする。その際、国の政策や影響力、国有企業の存在、国内企業を優遇する差別的措置、金融セクターの独立性の有無などが判断基準となる。さらに、劣悪な労働条件の下でコストを抑えて生産した製品を海外市場で廉売する「ソーシャルダンピング」や、環境基準が相対的に低い国で生産することで関連費用を内部化せずに価格を低く設定する「環境ダンピング」の実態も考慮して、総合的に判断することが可能になる。

2017/11/20

清算金など12月初めまでに進展を、EU大統領が英首相に要求

EUのトゥスク大統領とメイ英首相は17日、英国のEU離脱に向けた交渉をめぐり、スウェーデンのイ...

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2017/11/20

EUと英の離脱交渉が依然難航、第6回会合も不調に

英国のEU離脱に関する同国とEUの交渉が依然として難航している。英国が支払う「清算金」をめぐる...

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2017/11/13

EUと英の離脱交渉、次回は11月9~10日に

欧州連合(EU)と英政府は10月31日、次回の離脱交渉を11月9、10日に行うと発表した。通商...

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2017/11/10

EU離脱「初日」に英金融業界で1万人失職、英中銀副総裁が警告

英中央銀行イングランド銀行のウッズ副総裁は1日、英国がEUを離脱する際、同国の金融業界では「離...

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2017/11/06

EUと英の離脱交渉、次回は11月9~10日に

EUと英政府は10月31日、次回の離脱交渉を11月9、10日に行うと発表した。通商を中心とする...

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2017/11/06

英との通商協議開始を先送り、12月に可否判断=EU首脳会議

英国を除くEU27カ国は20日に開いた首脳会議で、英国と進めている離脱交渉について、通商など将来の関係に関する協議を先送りすることで合意した。前提となる離脱条件をめぐる交渉が十分に進展してないと判断したためで、12月の首脳会議で同協議開始の可否を決定する。一方、今後の交渉の進展を見据え、通商協議開始に向けた内部準備に着手することも決めた。

EUと英国の離脱交渉は2段階方式で、英国に居住するEU市民の権利保護、英国が拠出を約束したEU予算の分担金など「清算金」の支払いといった離脱条件に関する交渉が妥結してから、第2段階となる自由貿易協定(FTA)締結など将来の関係をめぐる協議に進むことになっている。

英国は2019年3月にEUを離脱することになっており、EUと同国は2018年秋までに交渉を完了させる必要がある。期限が迫る中、将来の関係が決まらない無秩序な状態で離脱する事態を避けたい英国側は、今回の首脳会議で第2段階の協議入りを取り付けることを目指していた。

しかし、EU27カ国は過去5回の協議で、最大の焦点とされる清算金に関して双方の溝が埋まっていないことから、第1段階の交渉が「十分に進展していない」として、第2段階の交渉を開始するかどうかの判断を12月に先送りすることを決めた。

英国のメイ首相は9月下旬にイタリアで行ったEU離脱に関する演説で、事態の打開に向けて、EUの現行中期予算の最終年である2020年まで約束した拠出金を支払うことを言明。額は明示しなかったが、英政府による中期予算の年間拠出額は100億ユーロ程度であることから、2年で計200億ユーロを支払うことを示唆した。EU側が求める600億ユーロ程度とは大きな開きがある。

27カ国は首脳会議後に発表した声明で、離脱条件のうちEU市民の権利保護などに関しては協議が進展していることを強調しながらも、清算金については英国側による「具体的な約束」が必要との見解を示した。

一方、第2段階の交渉に向けた準備を進めることを打ち出したのは、事前にEU側の交渉方針を固めておくことで、同交渉の開始が決まれば迅速に協議を進めたいという意図がある。また、英国内の離脱強硬派から妥協よりも交渉決裂による無秩序な離脱を望む声が強まっていることから、交渉加速への期待を高める狙いもあると見られる。

ただ、メイ首相は離脱交渉の停滞によって国内で厳しい立場にあり、清算金問題で妥協すると身内の与党・保守党から突き上げられ、政権基盤が一段と揺らぎかねない。同首相は19日のEU28カ国による首脳会議で、EUとの離脱後の関係が固まるまで清算金の額を決めることはできないと説明した。このため、同問題をめぐる協議が進展し、12月に第2段階の交渉開始が決まるかは不透明な情勢だ。

2017/10/23

英・EUの離脱交渉が難航、通商協議開始は来年か

欧州連合(EU)と英国は9~12日に英国の離脱をめぐる第5回交渉会合を行ったが、大きな進展がな...

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2017/10/20

英・EUの離脱交渉が難航、通商協議開始は来年か

EUと英国は9~12日に英国の離脱をめぐる第5回交渉会合を行ったが、大きな進展がないまま終了した。英国は19、20日に開催されるEU首脳会議で、通商を中心とする将来の関係に関する協議の開始を取り付けたい考えだが、EU側は応じないことを言明しており、同協議の開始は早くとも来年1月となりそうだ。

離脱交渉は2段階方式。現在は英国が拠出を約束したEU予算の分担金など「清算金」の支払い、英国に居住するEU市民の権利保護、英国の北アイルランドと国境を接する加盟国アイルランドとの国境管理問など離脱条件に関する交渉が行われている。これに「十分な進展」があったとEU側が判断すれば、自由貿易協定(FTA)締結など将来の関係をめぐる協議に進む。

第1段階の交渉で最大の焦点となっているのが清算金。双方が主張する額に大きな開きがあり、他の問題の交渉が一定の前進を示しているのに対して、対立が続いている。

メイ首相は9月22日の演説で、事態の打開に向けて、EUの現行中期予算の最終年である2020年まで約束した拠出金を支払うことを言明。額は明示しなかったが、英政府による中期予算の年間拠出額は100億ユーロ程度であることから、2年で計200億ユーロを支払う計算となる。

しかし、今回の交渉では英政府のデービスEU離脱担当相が依然として具体的な支払額を提示しなかったことから、溝はまったく埋まらず、EUのバルニエ首席交渉官によると実質的な話し合いにさえ至らなかった。

バルニエ首席交渉官は会合終了後の記者会見で、清算金をめぐる協議が「暗礁に乗り上げた。憂慮すべきことだ」とコメント。次週のEU首脳会議で、「第1段階の交渉に十分な進展があったと報告し、将来の関係の協議開始を勧告することはできない」と述べた。ただ、「政治の意思により、向こう2カ月以内に行き詰まりを打開できると信じている」と述べ、12月のEU首脳会議で第2段階の交渉入りが決まることは可能との見解を示した。それでも実際の交渉開始は年明けとなる。

英国は2019年3月にEUを離脱することになっている。離脱交渉の期間は原則2年だが、英政府がEU離脱を正式通告した3月29日にカウントダウンが始まったため、残る交渉期間は18カ月を切っている。交渉結果は欧州議会などの承認を得なければならず、その手続きに時間がかかることから、18年秋には交渉を妥結させる必要があり、実質的な交渉期間はさらに少ない。関係者らの間では、第2段階の交渉開始は来年初めがデッドラインとの見方が出ている。

このため交渉が期限内にまとまらず、通商などで協定を結ばないまま離脱する事態が生じるとの懸念が強まってきた。EUにとっても、このような無秩序な離脱は避けたいところだ。ロイター通信などによると、英国を除くEU27カ国が20日に開くEU首脳会議で採択する声明文の原案には、12月に第2段階の交渉開始が決まることを見据え、加盟国の閣僚とバルニエ首席交渉官に同交渉の「内部準備」に着手するよう指示することが盛り込まれているという。清算金問題さえ決着すれば、EUがいつでも通商協議を開始できることをアピールし、英国側の歩み寄りを促す狙いもあるとみられる。

2017/10/16

EU3機関が反ダンピング措置改正案で合意、WTO加盟国を一律の扱いに

欧州委員会は3日、欧州議会およびEU加盟国との間で反ダンピング(不当廉売)措置の強化に向けた改...

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2017/10/09

EUと英がWTO農産物輸入枠問題で合意、英の離脱後も現行水準を維持

英政府とEUが、世界貿易機関(WTO)の他の加盟国に割り当てている農産物の輸入枠について、英国...

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2017/10/09

EU、ブラジルなどの熱延鋼板に反ダンピング措置発動

EUは6日、ブラジルとロシア、ウクライナ、イラン製の熱延鋼板に反ダンピング(不当廉売)措置を発...

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2017/10/09

英・EUの離脱交渉、4回目も大きな進展なし

EUと英国は9月25~28日に英国の離脱をめぐる第4回交渉会合を行った。英国が支払う「清算金」など離脱条件に関する協議は、英メイ首相が先ごろ行った演説でEU側に歩み寄る姿勢を示したことで進展したものの、決着しないまま終了。英国側は通商をはじめとする将来の関係をめぐる交渉の開始を取り付けることはできなかった。

6月中旬に始まったEUと英国の離脱交渉は、まず清算金、英国に居住するEU市民の権利保護など離脱条件についての協議を行い、これに「十分な進展」があったと加盟国が判断すれば、通商など将来の関係に関する話し合いに進む2段階方式で行われることになっている。これまでの交渉では双方の意見が対立し、英国が望む早期の第2段階入りが難しい情勢となっていた。

メイ首相は9月22日の演説で、事態の打開に向けて、大きな争点となっている清算金をめぐる問題で、EUの現行中期予算の最終年である2020年まで約束した拠出金を支払うことを言明。EU市民の権利保護についても譲歩を示した。

これを受けて今回の協議は、これまでより良好な雰囲気の中で行われた。EUのバルニエ首席交渉官は4日間の交渉を終えた後の記者会見で、メイ首相の演説を「(交渉に)新たな活力をもたらした」と評価し、協議に一定の進展があったことを確認。ただ、第2段階の交渉に進むには不十分で、なお「数週間または数カ月がかかる」と述べた。

清算金の支払い額をめぐっては、英国側は具体的な額を提示していないが、メイ首相は演説で200億ユーロ程度となることを示唆した。EU側が主張する600億ユーロと大きな開きがある。今回の交渉でも溝が埋まらず、決着は持ち越しとなった。このほか、EU市民の権利保護に関する司法権の問題でも、双方の主張に隔たりがある。

メイ首相は先の演説で、2019年3月に離脱してから約2年間の移行期間を設けることを提案。同期間中は英国がEU単一市場にとどまるなど、実質的にEU離脱を2年間遅らせる意向を表明した。しかし、バルニエ首席交渉官は同問題に関する協議も、離脱条件をめぐる交渉が大きく進展するまで先送りする方針を打ち出した。

離脱交渉の期間は原則2年だが、英政府がEU離脱を正式通告した3月29日にカウントダウンが始まったため、実質的な交渉期間は限られている。交渉結果は欧州議会などの承認を得なければならず、その手続きに時間がかかることから、18年秋には交渉を妥結させる必要がある。

時間切れとなって将来の関係が決まらないまま離脱することを避けたい英政府は、10月19~20日に開かれるEU首脳会議で、第1段階の交渉に「大きな進展」があったと認定され、自由貿易協定(FTA)締結など将来の関係をめぐる協議に入ることを目指している。これを実現するためには、10月9日に始まる次回の交渉で懸案を解決しなければならないが、EU側では同認定が12月の首脳会議まで持ち越されるとの見方が浮上している。

2017/10/02

EU・カナダの貿易協定が暫定発効

欧州連合(EU)とカナダの包括的経済貿易協定(CETA)が9月21日に暫定発効した。これによっ...

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2017/09/29

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EUとカナダの包括的経済貿易協定(CETA)が21日に暫定発効した。これによって貿易品目の約9...

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2017/09/25

ボーイングの優遇税制めぐる紛争、EUが逆転敗訴

世界貿易機関(WTO)の上級委員会は4日、米航空機大手ボーイングに対する米ワシントン州の税制優...

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2017/09/11

中国製の耐食鋼材に反ダンピング措置、欧州委が不当な補助金と認定

欧州連合(EU)の欧州委員会は9日、中国政府による不当な補助金で中国製の耐食鋼材がEU市場に安...

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2017/08/25

EU離脱後に一時的な関税協定締結、英政府が提案へ

英政府は15日、2019年3月にEUを離脱してから、一時的な関税協定を欧州連合(EU)と締結す...

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2017/08/25

EU離脱後に一時的な関税協定締結、英政府が提案へ

英政府は15日、2019年3月にEUを離脱してから、一時的な関税協定をEUと締結することを目指す方針を打ち出した。最大の貿易相手であるEUとの通商で、離脱直後に関税、通関手続きが導入され、企業が悪影響を受けるのを避けるのが狙い。2年程度の移行期間を設けて、関税同盟を維持することを図る。ただ、英国にとって「いいとこ取り」の提案で、EUが応じるかどうかは不透明だ。

英国はEU離脱に伴い、EU単一市場からも脱退する方針で、域内と関税ゼロで貿易ができる関税同盟にとどまることはできない。英政府はEU離脱が双方に及ぼす影響を緩和するため、交渉妥結後に一定の移行期間を設けることをEUに提案することになっており、一時的な関税協定締結は同方針の一環。デービス離脱担当相がEUとの将来の通商関係をめぐる交渉の指針のひとつとして明らかにした。

英国側には移行期間中に関税同盟に事実上とどまり、通商の混乱を避けながら新たな関係を構築するまでの時間を稼ぎたいという意図がある。将来的には通関手続きなどを高度に簡素化するか、EUとの国境に税関を設置しない特別な協定を結ぶことを視野に入れる。また、関税同盟に加わっている国は通常、域外の第3国との自由貿易協定(FTA)を個別に締結することはできないが、英政府は移行期間中にFTA交渉を開始することを認めるようEU側に求める方針だ。

EUと英国の離脱交渉では、英国に居住するEU市民の権利保護、離脱に伴い英国が支払う「清算金」など主要な離脱条件について合意してから、貿易など将来の関係についての交渉を進めることになっている。英政府は離脱条件をめぐる交渉が難航する中、将来の関係で最重要となっている貿易に関する独自の交渉指針を打ち出した格好だが、「いいとこ取り」は許さないというEU側の姿勢と相反するもので、難しい交渉を迫られそうだ。

一方、英政府は16日、英国の北アイルランドと国境を接する加盟国アイルランドとの国境管理に関する交渉方針も発表し、離脱後も国境検問所を設けない意向を表明した。

アイルランドとの国境管理問題は、離脱条件をめぐる交渉での焦点のひとつ。英国の提案が受け入れられると、北アイルランドとアイルランドの間を引き続きパスポートなしで往来できるようになる。

2017/08/21

中国製の耐食鋼材に反ダンピング措置、欧州委が不当な補助金と認定

欧州委員会は9日、中国政府による不当な補助金で中国製の耐食鋼材がEU市場に安く輸出されていると...

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2017/08/21

日欧がEPAで大枠合意、19年発効に向け最終調整へ

日本と欧州連合(EU)は6日、ブリュッセルで首脳会議を開き、経済連携協定(EPA)の締結で大枠...

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2017/07/14

日欧がEPAで大枠合意、19年発効に向け最終調整へ

日本とEUは6日、ブリュッセルで首脳会議を開き、経済連携協定(EPA)の締結で大枠合意に達した。日本は欧州産チーズに低関税の輸入枠を設けるなど、農業分野で市場開放を進める一方、EUは日本製の乗用車に対する関税を撤廃する。発効すれば世界の国内総生産(GDP)の約3割、貿易額の約4割を占める強大な自由貿易圏が誕生する。EUは2019年初頭の協定発効を目指しており、年内の最終合意に向けて投資家保護など積み残した課題について協議を進める。

EU側からはトゥスク大統領と欧州委員会のユンケル委員長が安倍晋三首相との会談に臨んだ。EUはトランプ政権の誕生で米国との包括的貿易投資協定(TTIP)交渉が停止状態に陥っており、英国の離脱決定で低下したEUの求心力を回復するためにも、7日から開かれた20カ国・地域(G20)首脳会議の前にEPA交渉で大枠合意にこぎつけたいとの思惑があった。

EU側は対日EPAを「EUがこれまでに締結した通商協定で最も重要なもの」と位置付ける。トゥスク大統領は英国のEU離脱を念頭に、「EUの外にいた方が通商上、有利に働き、EU内に留まる価値はないとみる向きもあったが、本日の大枠合意によってその考えは正しくないことが証明された」と指摘。ユンケル委員長は「協定を通じてEUと日本は共通の価値観を守り、世界に向けてオープンで公正な貿易を支持するという強いメッセージを送る」と述べた。また、マルムストローム委員(通商担当)は「EUと日本は自由貿易の価値を信じている。より開かれた貿易が壁ではなく、橋を築く」とつけ加えた。

2013年4月にスタートしたEPA交渉では、欧州産チーズと日本車の関税が最大の焦点になっていた。日本側は現在29.8%の関税をかけているカマンベールやモッツァレラなどのソフトチーズに低関税の輸入枠を設け、初年度の2万トンから16年目には3万1,000トンに枠を広げて段階的に関税を撤廃する。欧州産ワインについては協定の発効後、関税を即時撤廃。パスタとチョコレート菓子も発効後10年で関税を撤廃する。さらに欧州産の牛肉や豚肉に対する関税も段階的に削減する。

一方、EU側は日本製の乗用車にかけている10%の関税を協定発効から8年目に撤廃するほか、自動車部品については貿易額ベースで92.1%にあたる品目について、協定発効後、直ちに関税を撤廃する。

このほか農業分野では、地理的表示(GI)保護制度を相互に認め合うことで合意。EU側は農産品71品目と酒類139品目、日本側は農産品31品目と酒類8品目の保護リストを作成する。

日欧EPAが発効すると95%以上の貿易品目で関税が撤廃され、欧州委はEUから日本への輸出が最大200億ユーロ拡大すると試算している。さらに日本とEUはサービス分野や公共調達など物品以外の市場アクセスの改善や、知的財産や電子商取引など幅広いルールでも合意した。

最終合意に向けた今後の協議では、投資をめぐる企業と国家間の紛争処理の仕組みが最大の焦点になる。EUは環太平洋経済連携協定(TPP)などに盛り込まれている「投資家対国家の紛争解決(ISDS)」条項に代わるメカニズムとして、常設の投資裁判所の設置を求めている。EU側は「古いスタイルのISDSに戻れないことは明らかだ」と強調し、日本から譲歩を引き出したい考えを示している。

2017/07/10

日・EUのEPA交渉が決着持越し、首脳会談での合意目指し再協議

日本とEUは1日、2日間にわたる経済連携協定(EPA)交渉の閣僚協議を終了した。EU産チーズや...

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2017/07/03

EU・ウクライナの連合協定が全面発効へ、オランダ議会が批准承認

オランダの上院は5月30日、EUとウクライナの「連合協定」批准を賛成多数で承認した。これによっ...

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2017/06/06

EU・中国首脳会議、パリ協定推進で合意

EUと中国は2日、ブリュッセルで首脳会議を開き、地球温暖化対策の新たな国際的枠組み「パリ協定」...

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2017/06/06

EUが英離脱交渉の準備完了、首席交渉官に権限付与

EUの英国を除く27カ国は22日に開いた総務理事会で、英国と進める離脱交渉の当面の指針を定めた「交渉指令」を全会一致で採択した。同時に欧州委員会のミシェル・バルニエ氏(元仏外相)を首席交渉官に正式任命し、交渉の権限を付与。これによってEU側の交渉準備は整った。

EU27カ国は4月末、英国と進める離脱交渉の基本方針を採択。まず英国に居住するEU市民の権利保護など主要な離脱条件についての協議を行い、それが進展しない限り、自由貿易協定(FTA)など将来の関係に関する協議に進まない2段階方式で交渉に臨む方針を打ち出した。

今回の理事会で採択されたのは、欧州委員会が5月初めにまとめた第1段階の交渉に関する指針。市民の権利保護のほか◇英国が拠出を約束したEU長期予算の分担金など最大60億ユーロに上るとされる「清算金」の支払い◇英国の北アイルランドと国境を接する加盟国アイルランドとの国境管理問題――の3分野に絞って交渉を進める。

EU側は交渉開始の態勢が整ったが、英国が6月8日に総選挙を実施するため、交渉開始は同月となる。バルニエ首席交渉官は22日、交渉開始は6月第4週(19日に始まる週)になるとの見通しを示した。

英政府は3月29日にEU離脱を正式通告した。離脱交渉の期間は原則2年で、同期間は離脱を通告した日が起点となるため、英国は2019年3月29日までに離脱することになる。交渉結果は欧州議会などの承認を得なければならず、その手続きに時間がかかることから、18年秋には交渉を妥結させる必要があり、実質的な交渉期間は2年を大きく下回る。バルニエ首席交渉官は、難航が予想される第1段階の交渉を年内に終えたいとしている。

2017/05/29

EU首脳とトランプ米大統領が初会談、TTIPや気候変動で溝埋まらず

EUのトゥスク大統領、欧州委員会のユンケル委員長は25日、ブリュッセルのEU本部でトランプ米大...

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2017/05/29