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2023/9/8

ドイツ経済ニュース速報

「材料の70%以上を欧州で調達可」=中国電池大手

中国の車載電池大手、中創新航科技(CALB)は欧州工場で使用する材料の大半を同地で調達する意向だ。マーケティング部門の本部長がミュンヘンで開催中の自動車見本市「IAAモビリティ2023」でロイター通信に明らかにした。 CALBは2015年の設立。中国市場で寧徳時代新能源科技(CATL)、比亜迪(BYD)に次ぐ3位に付ける。年産能力15ギガワット時(GWh)の工場を現在、ポルトガルに建設中だ。 同本部長は「エネルギーの新興企業であるわが社にとって、中国からの全航路でディーゼル油を燃やす船舶を用いてそれ(電池材料)を輸送することはナンセンスだ」と指摘。中国から調達しなければならないのは、コスト高ないし技術的な問題で現地調達できない5~10%の部品に過ぎないと述べた。 CALBは欧州域内にサプライチェーンを構築するため、同地の企業に技術支援を行うほか、中国のサプライヤーに欧州進出を働きかけている。同氏はこうした事情を踏まえ、欧州の電池メーカーは主要材料の少なくとも70%を2026年までに同地で調達できるようになるとの見方を示した。