ヨーロッパの最新経済・産業ニュース・企業情報を
欧州経済の中心地ドイツからご提供

2021/7/21

ドイツ経済ニュース速報

洪水でライフラインや工場に被害、ティッセンクルップは不可抗力条項発動

ドイツ西部を襲った水害の影響は経済活動に大きな支障をもたらしている。工場や倉庫、商業施設が浸水被害を受けたうえ、道路、鉄道、電力、水道、通信インフラも各地で寸断されたためだ。 自動車部品大手ZFフリードリヒスハーフェンでは、バート・ノイェンアール・アールヴァイラーにある工場と倉庫が浸水した。施設内には泥の層が厚くたまっており、操業再開のメドは立っていない。 アーヘン近郊のシュトルベルクにある精銅大手アオルビスのリサイクル工場も被害を受けた。生産を再開できない状況で、顧客への納品義務を履行できないとしている。 エネルギー大手RWEではインデンにある露天掘り褐炭鉱山が浸水したことから採掘を停止。近隣のヴァイスヴァイラーにある褐炭発電所の発電量を引き下げている。 被災地では郵便などを配達できない地域がある。通行不能の道路があるためだ。電話が通じない地域も多い。被害が甚大な場所では通信インフラをゼロから再構築しなければならない。 鉄鋼大手のティッセンクルップは20日、不可抗力条項を発動した。同社の工場は被害が小さかったものの、サプライヤーとドイツ鉄道(DB)などの物流パートナーが被害を受けたことから、生産に必要な原料の調達と製品出荷ができなくなっている。 政府の試算としてdpa通信が報じたところによると、道路・鉄道インフラの被害額は少なくとも20億ユーロに達するもようだ。