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2022/7/25

ドイツ経済ニュース速報

ルフトハンザの地上職が27日にスト、8月にはパイロットも

独統一サービス産業労働組合(Verdi)は25日、ルフトハンザ航空の地上職員に警告ストライキへの参加を呼びかけた。賃金交渉が停滞していることを受けた措置で、国内のすべての主要空港で27日から28日にかけて実施する。ルフトハンザではパイロット労組VCも8月初旬からストを行う公算が高い。人手不足に伴う空港と空の便の混乱に拍車がかかりそうだ。 Verdiは27日午前3時45分~28日午前6時の26時間15分、ストを実施する。フランクフルト、デュッセルドルフ、ケルン、ハンブルク、ミュンヘン、ベルリンなど同社が利用する国内空港のカウンターやメンテナンス、貨物部門で働く2万人に参加を呼びかけている。 同労組は9.5%の賃上げ(月収は最低でも350ユーロの引き上げ)と、最低賃金を少なくとも1時間当たり13ユーロとすることを要求。協定の期間は1年を求めている。クリスティーネ・ベーレ委員長は、過去3年間ベースアップを見合わせてきたことや、高インフレ、人手不足を受けて地上職員の負担が大幅に増えていることを指摘。賃上げ要求は妥当だとしている。8月上旬の次回労使交渉に向けストで圧力を強める意向だ。 VCはルフトハンザの経営陣とこれまでに計6回、交渉を実施したが、妥結の兆しがないことからストの是非を問う組合員投票を21日に開始した。投票期限は30日。70%以上の組合員が賛成票を投じれば、8月初旬にもストを開始するとみられる。