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2020/2/27

ドイツ経済ニュース速報

新型コロナ対策本部を独政府が設置

ドイツ政府は27日、新型コロナウイルスの対策本部を設置した。イタリアを中心に欧州でも感染者数が急増していることから、ドイツでもエピデミック(局地的な流行)に発展する可能性を排除できなくなったためだ。ホルスト・ゼーホーファー内相は「状況は大幅に悪化した」と述べた。内務省と保健省が共同で対策に当たる。 ドイツでは新型コロナウイルスの感染者が1月下旬に確認された。ただこれまでは、感染者を全員、隔離したうえ、感染者と接触した可能性のある人を全員、速やかに検査したことから、感染の拡大が食い止められていた。 だが、25日にノルトライン・ヴェストファーレン州(NRW)とバーデン・ヴュルテンベルク州(BW)でそれぞれ1人の新規感染者が確認されてからは感染者数が急速に増加。同日から27日までに新たに確認された患者は計10人に上った。 このうちBW州の感染者は新型肺炎が流行する北イタリアに滞在していたことから、同地で感染したとみられる。一方、NRW州で最初に感染が確認された人は、誰から感染したかがいまだに解明されていない。このため感染者の増加を防ぐための対策(感染した可能性のある人の検査と感染者の隔離)も十分には行えない状況で、感染者数は今後、急速に増える可能性もある。 保健省は中国からの入国者に対し、中国での滞在場所や入国後30日間の滞在予定先を入国カードに記入することを省令で義務付けた。ホルスト・シュパーン保健相は27日、新型肺炎が流行する韓国、日本、イラン、イタリアからの帰独者に対しても、ドイツでの滞在場所を当局に速やかに知らせるよう要求した。