独ディスカウントスーパー大手のアルディ（Aldi）がハンガリーでガソリンスタンド事業を開始する。現地子会社のアルディ・ハンガリーによると、オーストリアの石油大手OMVと協力し、今年中に国内の3都市に展開していく計画だ。
アルディの各店舗の駐車場に24時間営業のガソリンスタンドを設置し、最大積載量3.5トンまでの乗用車向けに低価格でガソリンを提供していく。ディーゼル油やハイオクも供給すると共にカー用品なども販売する。
アルディ・ハンガリーのハイダー社長は「顧客が買い物と給油を低価格で同時に済ませられるようにしたい」と話す。OMV子会社のOMVフンガリアから燃料を調達し、競争力のある価格設定にしていくという。
自前のガソリンスタンド網の立ち上げは同国における今年4つ目の新規プロジェクトとなる。同社は今年1月、中部のビアトルバージにある物流拠点と支店網で使用される電力を再生可能エネルギー由来のものに全面的に転換。今夏には著名な音楽祭や世界水泳選手権の会場に5度にわたり臨時の支店を設けた。9月からは「アルディ・ウタジャーシュ」のブランド名で、旅行や宿泊及び航空機チケットの手配を行っている。
アルディ・ハンガリーの年間売上高は1,350億フォリント（4億3,200万ユーロ）で、同国では競合の独リドル（Lidl）に次ぐ9位に位置している。（1HUF=0.43JPY）