トルコ、ハイブリッドロケットの発射試験に成功

●建国100周年に当たる23年の月探査船打ち上げに向け

●液体酸素とパラフィン燃料を用いる高性能エンジンを搭載

トルコが18日、ハイブリッドロケット「SORS」の発射試験に成功した。2023年に予定する月探査船の打ち上げに用いられるもので、計画の順調な進展に自信を示している。現地英字紙『デイリー・サバフ』が報じた。

SORSは黒海沿岸のシノップ県から、ムスタファ・ヴァランク産業技術相も立ち会う中で発射された。開発はイスタンブールのデルタVスペーステクノロジーズが担当している。

同社のアリフ・カラベヨール氏によると、液体酸素とパラフィン燃料を用いる、燃焼速度が早い高性能エンジンを搭載しているという。宇宙との境目とされる高度100キロメートルの突破を目指し、酸化能力を高めるためタンク容量を拡大する方針だ。

来月には増量した酸化剤タンクを地上試験し、9月の発射試験に搭載する計画となっている。

建国100周年に当たる23年の月探査船打ち上げは、今年2月にエルドアン大統領が発表した国家宇宙計画の一環。28年には月無人着陸を予定している。