医療シミュレーションツール開発 ロシア

医師向けの臨床シミュレーション・プラットフォーム「ドクター・シミュレーター」を開発運営している。実際の患者の受け入れをシミュレートし、医師のスキルを高めることで適切な診断と治療につなげることが目的。コンピューターゲームのエッセンスを取り入れており、ユーザー(医師)はタスクを一つずつクリアしながら正しい結果へと進んでいく作りとなっている。同社は先ごろ現地投資会社のウィンターキャピタルから株式20%に対し60万ドルの出資を受けた。資金はカザン、ニジニー・ノヴゴロド、エカテリンブルク、ヤロスラヴリの各都市での事業基盤構築に振り向ける。

シミュレーションの内容は実際の臨床例がもとになっている。参加者の医師は患者の病歴の理解から始め、適切な検査や診断、処方の順にタスクを進めていく。判断に迷ったり、間違った選択をした場合にはシステムからヒントや指摘を受けられる。

2019年の設立。現在、神経科、産婦人科、耳鼻咽喉科の分野でシミュレーションが利用できる。ウィンターキャピタルの出資はヤロスラヴリで行われた試験事業の成功を受けて決定された。同事業では現地の神経科医150人のうち107人が同社のサービスを肯定的に評価し、継続的なユーザーとなった。

ウィンターキャピタルはポーランドの医療系スタートアップ「DocPlanner」にも出資している。

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