ロシアの自動車製造大手アフトワズの2010年1-6月期決算は、最終損益が31億ルーブルの黒字となり、前年同期の196億ルーブルの赤字から大きく改善した。自動車市場の回復で販売が好調だったこと、国営ロステフノロギからの無利子貸付供与で支払い利子を大幅に節約したことが主因だ。
\売上高は前年同期比16.8％増の62億ルーブル。景気が回復に向かうと同時に、国の自動車買い替え助成プログラムのおかげで市場回復が加速してきたことが大幅増収につながった。8月の国内新車販売台数も前年同月を51％上回り、今年後半の市場環境も引き続き良好な見込みだだ。
\アフトワズは昨年、自動車市場の冷え込みの直撃を受け経営破たんの危機に瀕したが、主要株主である国の資金援助とルノーの技術協力でひとまず救済された。ただ、上半期の黒字転換が特別要因に大きく依存したものであり、純債務残高が60億ルーブルを超えることなどから、「同社は危機をまだ脱していない」（VTB銀行アナリスト）という厳しい見方が多い。(1RUB=2.72JPY)
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