ポーランド金融当局は14日、同国保険最大手PZUのワルシャワ証券取引所への新規株式公開（IPO）を承認した。上場日は5月14日の予定。市場からの調達金額は81億ズロチにも達し、欧州で今年最大のIPOとなる。
\PZUのIPOでは、大株主のポーランド政府と蘭保険大手ユーレコが計21.9％を放出。さらに需要が強ければ、オーバーアロットメントで計8％を追加で売り出す。仮条件は1株あたり283.5～312.5ズロチ。20～28日にブックビルディングを行い、29日に売り出し価格を決定する。ポーランドの投資会社Secusホールディングによると、PZU株は店頭で1株当たり約360ズロチで取引されており、市場では「1株300ズロチ程度なら魅力的」（投資信託運用会社KBC TFIのAntonik氏）との声が高まっている。
\PZUは国内に約1,600万人の顧客を抱え、損保で37％、生保で32％の国内シェアを誇る。同社の2009年通期決算は保険料収入が前年比1.4％減の143億6,270万ズロチだったが、純利益は61.5％増の37億6,290万ズロチに膨らんだ。ポーランドの保険市場は2008年で593億ズロチと、2000年比で2.8倍に拡大。ただ、１人当たりの保険料支出はユーロ圏15カ国の平均である2,200ユーロに対し、300ユーロと依然低いことから、今後さらなる成長が見込まれるという。（1PLN＝32.3JPY）
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