ロシア2位銀行の国営・外国貿易銀行（VTB）が1日発表した2011年4-6月期決算（国際財務報告基準IFRS）の純利益は275億ルーブルとなり、前年同期から2倍超に拡大した。法人向け銀行業務、投資銀行、リテール部門がそろって好調だったうえ、景気回復で不良債権が減少したことが奏功した。
\貸出残高は7％増の3兆2,800億ルーブルに増加。不良債権比率は前年末の8.6％から7.7％に改善し、貸倒引当金の計上額は前年同期比18％減の96億ルーブルに縮小した。
\また、償却予定だった債権で103億ルーブルの評価益を計上したことも大幅増益に貢献した。
\上半期でも純利益は前年同期比2倍超の566億ルーブルに拡大。純金利収入は21.4％増の1,050億ルーブル、純手数料収入は51.7％増の179億ルーブルとなった。
\一方、上半期の経費は買収したトランスクレジットバンク（TCB）とモスクワ銀行の統合コストがかさみ、58％増の343億ルーブルに膨らんだ。特に、今年2月に買収した同国5位のモスクワ銀行は融資残高の3分の1近くを不良債権が占め、経営体制の立て直しが必至となっている。VTBは同行の持ち株比率を現行の約46％から75％に引き上げ、政府（預金保険公社）から2,950億ルーブルの融資支援を受ける方針だ。（1RUB＝2.61JPY）
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