独自動車大手のフォルクスワーゲン（VW）がポーランドのポズナニに新工場を建設するもようだ。内部ではすでに決定しており、3月13日の決算報告会見までに監査役会が承認する見通しという。22日付の独日刊紙『フランクフルターアルゲマイネ』がVW筋から得た情報として伝えた。
\新工場では小型商用車「クラフター」を生産する。「クラフター」は現在、独同業のダイムラーに生産委託しているが、昨年この協力関係を終了することで合意している。現行の生産委託契約が2016年半ばに終了するため、VWはその後、クラフターを自社生産することになる。クラフターはメルセデス・ベンツ「スプリンター」の姉妹車で、ダイムラーは現在、ドイツのルードヴィヒスフェルデとデュッセルドルフの工場で両モデルを生産している。
\『フランクフルターアルゲマイネ』紙によると、トルコも新工場の有力候補地に挙がっていたが、ポズナニではVWが既存工場でデリバリバン「キャディー」や小型商用車「T5」を生産しているほか、VW傘下の商用車大手MANもポズナニ近郊のサディ（Sady）に工場を持つことから、相乗効果が高いと判断したもよう。ただ、ポズナニのVW工場には生産の余力がないことからポズナニ近郊に新工場を建設する計画という。
\同紙によると、新工場の建設投資は5億ユーロ以上。生産能力は年約7万台となる見通し。VWのポズナニ工場では現在、従業員約6,800人が年約16万台を生産し、ほとんどを輸出している。また、MAN工場では約1,000人の従業員が都市バスを生産している。
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