英国で2003年以降に低炭素自動車セクターへの投資額が400億ポンドに上ったことが、低炭素型交通への移行を目指す官民パートナシップである低炭素自動車パートナーシップ（LowCVP）が15日に発表した最新報告書で明らかになった。
報告書は、コンサルティング会社のE4techとカーディフ大学自動車産業リサーチセンターが今年3月から6月まで実施した業界関係者に対する聞き取り調査などをもとに作成された。これによると、英国の二酸化炭素排出量はここ10年間で著しく減少したが、これは自動車産業への投資が拡大した時期と一致している。燃費向上により消費者の燃料費負担も減少しており、環境、自動車産業、消費者のそれぞれが恩恵を受けていると指摘する。また、重点を明確にした英政府の政策は低炭素自動車産業への投資に有利な環境を創り出したと評価。政府、自動車産業、その他の利害関係者の効果的な協働アプローチも、自動車セクターへの投資に信頼感をもたらす土壌作りに貢献したとしている。さらに、英国の道路交通セクターでは脱炭素化に向けて順調なスタートを切ったとの見方を示す一方で、トラック輸送分野はほぼ手付かずとなっており、今後の大きな課題であると指摘している。
