仏自動車大手のPSAグループは16日、2017年通期の新車販売台数が前年比15.4％増の363万2,314台に拡大し、過去最高を更新したと発表した。米同業ゼネラルモーターズ（GM）からオペル／ボクソールを買収した効果に加え、SUVと小型商用車の販売が好調だった。ただ、仏競合のルノー・グループは、前年比8.5％増の376万1,634台を販売しており、PSAはオペル／ボクソールが加わってもルノーには及ばず、後塵を拝した。
オペル／ボクソールは、2017年8月1日からPSAグループの販売台数に算入されており、8～12月までの販売は40万3,933台だった。PSA、シトロエン、DSの3ブランドの合計は前年比2.6％増の322万8,381台だった。
オペル／ボクソールを合わせたPSAグループの販売台数は、これまでの過去最高だった2010年を約3万台上回った。
■ SUVと小型商用車が好調、中国は低迷
SUVモデルの販売は、プジョーが前年比で約60％増となる約60万台を販売した。うち、プジョー「3008」が25万9,300台を占めた。2017年10月に市場投入したばかりのシトロエン「C3エアクロス」はこれまでに3万5,400台を販売している。
「3008」とプラットフォームを共有しているオペル「クロスランドX」は3万3,900台を販売した。
小型商用車も好調で、2017年は、前年比15％増の47万6,500台を販売した。小型商用車をベースにした乗用車（ミニバン）であるプジョー「トラベラー」とシトロエン「スペース・ツアラー」も含めると、小型商用車の販売は65万8,000台となる。
欧州の小型商用車におけるPSAの市場シェアは、20.2％となり、前年に比べ1.3パーセントポイント拡大した。
一方、地域別では、中国・東南アジア市場が振るわず、37.4％減の38万7,302台に低迷している。
