独自動車大手のダイムラーは15日、超小型車ブランド「スマート」の米国市場における販売事業を自社で展開する方針を明らかにした。同ブランドの米国販売は現在、現地の大手ディーラーに委託しているが、販売が大幅に低迷していることから、自社販売に切り替えることにした。
\ダイムラーは2008年にスマートを米国市場に投入した。石油価格の高騰で燃費の良い小型車に関心を持つ人が増えたことを追い風に、初年度の販売は2万4,600台を達成した。しかし、金融危機に端を発する景気低迷でガソリン価格が下落したことで小型車の需要が後退し、09年は41％減の1万4,600台に落ち込んだ。さらに、景気回復で大型モデルの人気が盛り返してきこともあり、10年は5,900台の販売にとどまった。独dpa通信によると、米国で販売される新車の2台に1台がピックアップトラックやオフロード車など燃料消費量の多い大型モデルという。
\米国でスマートを販売してきたペンスケ・オートモーティブ・グループは状況打開に向け、4ドアモデルを投入する方針を示していた。ダイムラーが同グループとの販売契約を打ち切ることになったため、日産（メキシコ）から供給を受けることになっていた4ドアモデルを販売する計画もお蔵入りする可能性が高い。
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