スウェーデンの高級車メーカー、サーブは、トロルヘッタンにある本社工場の操業再開時期を当初予定していた8月9日から同月末以降に延期する。部品調達の目途が立っていないため。サーブの親会社であるオランダのスウェーディッシュ・オートモービル（旧社名：スパイカー・カーズ）が7月21日、明らかにした。
\トロルヘッタン工場は資金繰りの悪化でサプライヤーへの代金支払いが滞ったため部品調達がストップし、4月に生産停止に追い込まれた。スウェーディッシュ・オートモービルは5月中旬、中国の自動車販売大手パンダ・オートモービル・トレード（厖大汽貿集団）と資本提携で合意。サーブは厖大汽貿からの資金提供を受けてサプライヤーと再度交渉を行い、一部のメーカーから同意を取り付け、5月下旬に操業再開にこぎつけたものの、先月に再び生産を停止した。スウェーディッシュ・オートモービルは声明で、「生産再開に必要な部品の確保でサプライヤーと合意できなかった」と、生産再開の延期を決めた理由を説明。トロルヘッタン工場は約1万1,000台の受注を抱えているが、サーブのブルニウス副社長（生産・購買担当）は、「自動車部品業界は夏季休暇に入っており、主要サプライヤーから必要な期限までに部品の供給を受けられない状態にある」と述べている。
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