経営危機に直面するスウェーデン自動車大手サーブの買収で合意した中国2社がサーブの地元裁判所に提出した経営再建計画が、10月31日に承認された。これにより、中国当局などの買収認可を経て、サーブは新体制で再建を進めることになる。
\会社更生手続きを受けて経営再建中のサーブは当初、中国の自動車販売大手、厖大汽貿集団と自動車メーカーの浙江青年蓮花汽車から2億4,500万ユーロの出資を受け、再生を目指す計画だった。ところが、2社は出資を撤回し、買収する意向を表明。サーブの親会社であるスウェディッシュ・オートモビル（オランダ）は当初、買収を拒否していた。しかし、これ以外に倒産を避ける方策はないと判断して受け入れに転じ、28日に1億ユーロでの買収で合意していた。
\厖大汽貿と浙江青年蓮花汽車がヴァネルスボルグ地方裁判所に提出した再建計画によると、両社はサーブに5億ユーロのつなぎ融資を提供するほか、6億1,000万ユーロを出資して、サーブの債務返済などに充てる。これによって4月から停止している生産を来年に再開させ、年産台数を最大5万5,000台に引き上げ、2014年までの黒字化を目指す。2016年には年産台数を20万台に拡大する。
\サーブのスウェーデン工場は存続させるものの、中国国内での生産を開始し、将来的には全販売台数の3分の1を中国で占めることを目指す。
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