欧州連合（EU）の欧州委員会が第7次研究枠組み計画（FP7）の一環として立ち上げたスマートグリッド（次世代送電網）のパイロットプロジェクト。「柔軟性（flexibility）」「接続可能性（accessibility）」「信頼性（reliability）」「経済性（economy）」の4つをキーワードに、従来の受動的な電力消費とは異なる能動的な電力需要（Active Demand）の利用を目指す。
\例えば、一般家庭や小規模事業者は電力を消費するだけでなく、太陽光発電などによる電力を電力網に送り込む「生産消費者（プロシューマー）」となる。また、従来の大型発電所による発電と、風力発電などの再生可能エネルギーとの融合も課題となる。電力源が多様化することで、電力市場の競争が高まり、サービスの向上や光熱費の低減といった効果も期待できるとされている。
\また、スマートグリッドでは電気自動車（EV）の電池を有効活用する取り組みも進められている。例えば、再生可能エネルギーの余剰電力を使って充電したり、電力需要の高い時間帯に電力網の負担を軽減するといった利用方法が考えられている。
\ \ADDRESSのプロジェクト期間は2008年6月1日から4年間（～2012年）で、予算は総額で1,600万ユーロ。うちEUが900万ユーロを支援する。同プロジェクトは欧州11カ国の25パートナー（企業・研究機関）が参加。伊電力大手のエネルが調整役となっている。
\ \ADDRESSの参加企業（順不同）：
\（１）VATTENFALL RESEARCH AND DEVELOPMENT AB（スウェーデン）
\（２）VTT, Valtion Teknillinen Tutkimuskeskus（フィンランド）
\（３）ENEL DISTRIBUTIE DOBROGEA S.A.（ルーマニア）
\（４）ERICSSON ESPAÑA S.A.U.（スペイン）
\（５）Universidad Pontificia Comillas – Centralita（スペイン）
\（６）Iberdrola Distribución Eléctrica S.A.U.（スペイン）
\（７）ZIV P+C, SL（スペイン）
\（８）Fundación Labein – Tecnalia（スペイン）
\（９）EDF Energy Networks Ltd（英国）
\（10）ResponsiveLoad Ltd.（英国）
\（11）University of Manchester（英国）
\（12）Landis + Gyr SAS（フランス）
\（13）Electricité de France S.A（フランス）
\（14）KEMA Nederland B.V.（オランダ）
\（15）Philips Electronics Nederland B.V.（オランダ）
\（16）VITO Nv（ベルギー）
\（17）Electrolux Home Products Corporation NV（ベルギー）
\（18）CONSENTEC Consulting für Energiewirtschaft und -technik GmbH（ドイツ）
\（19）ABB Switzerland Ltd. Corporate Research（スイス）
\（20）CURRENT Technologies International GmbH（スイス）
\（21）ALCATEL-Lucent Italia S.p.A.（イタリア）
\（22）Università degli studi di Siena（イタリア）
\（23）ENEL Distribuzione S.p.A（イタリア）
\（24）Enel Produzione S.p.A.（イタリア）
\（25）Università degli studi di Cassino（イタリア）
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