仏大手銀行クレディ・アグリコルは1日、経営難に陥っているギリシャ子会社のエンポリキ銀行を同国3位銀行のアルファ銀行に無償で譲渡する方向で交渉を行っていることを明らかにした。
\クレディ・アグリコルは2006年にエンポリキ銀行を買収したが、同行は赤字経営が続き、ギリシャの債務危機で経営悪化に拍車がかかっていることから、売却を模索している。
\クレディ・アグリコルによると、アルファ銀行との交渉は、エンポリキ銀行を1ユーロという形式的な価格で売却するほか、クレディ・アグリコルがエンポリキ銀行に5億5,000万ユーロの資本を追加注入し、さらにアルファ銀行が発行する1億5,000万ユーロの転換社債を引き受けるという条件で譲渡する案が浮上している。エンポリキ銀行の保有を継続することで損失が拡大するより、一時的に多額のコストを払ってでも手放すほうが得策との判断が背景にある。年内の譲渡手続き完了を目指す。
\エンポリキ銀行をめぐっては、アルファ銀行のほか国内最大手銀行ギリシャ・ナショナル銀行、同2位ユーロバンクも買収に名乗りを上げていた。アルファ銀行は買収が実現すれば、資産総額でユーロバンクを抜いて2位に躍り出る。
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