プラスチック加工の独ジモーナ、トルコ同業を買収

熱可塑性プラスチックの加工を手がける独ジモーナは9日、トルコ同業MTプラスチックの株式70％を取得し、同社を買収すると発表した。グループの新欧州戦略に基づき、発泡塩化ビニル（PVC）事業を強化するのが目的。年内の買収手続き完了を目指す。買収額は明らかにしていない。

MTプラスチックは発泡PVCシートの国内最大手で、デジタル印刷、広告、建築などの幅広い業界に製品を供給している。年間売上高は1,100万ユーロ程度で、うち6割を欧州などへの輸出が占める。 ジモーナによると、MTプラスチックは採算性が高く、スリムで機能性の高い事業組織を有し、国外との取引も多いことから、買収が欧州・中東の新規顧客の開拓につながると期待している。

ジモーナは新戦略の一環として、発泡PVCシートで欧州最大手となる目標を掲げている。品質、取扱品目数、シェアでのトップを目指しており、トルコに地歩を築く今回の買収の意義を「理にかなったものだ」と強調した。