アイルランドのアライド・アイリッシュ銀行（AIB）が保有するポーランド3位銀行バンク・ザホドニWBKの株式70％の売却をめぐる問題で、ポーランド金融監督庁のクルザ長官は13日、政府から支援を受けた銀行がザホドニを買収するのは望ましくないとの見解を示した。
\アイルランド2位の銀行であるAIBは3月、適正な自己資本比率を達成するため米国とポーランドの資産を売却すると発表。仏BNPパリバ、ポーランドのPKOバンク、英HSBC、伊ウニクレディト、伊インテサなどの有力銀行が名乗りを上げたが、最終的な売却先候補はBNPパリバとPKOバンクの2行に絞られている。クルザ長官はザホドニの売却先について「国から支援を受ける一方で、他の銀行に投資するというのは歓迎できない」とコメント、金融危機の際に仏政府から51億ユーロの公的資金の注入を受けたBNPパリバへの売却に反対する考えを示唆した。
\ポーランドのグラド国有財産相は先月下旬、政府はPKOバンクのザホドニ買収を支持すると表明した。今回、金融監督庁のトップがBNPパリバへの売却に事実上反対を表明したことで、業界関係者らは、PKOバンクによるザホドニ買収の可能性は高いとの見方を強めている。
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