オーストリアの銀行大手エルステは14日、ルーマニア商業銀行（BCR）の株式24.12％を追加取得することでルーマニアの4つの投資ファンドと基本合意した。取引総額は4億3,500万ユーロ。現金で1億ユーロを払い、残りは自社株と交換する。これにより、出資比率は93.52％に上昇する。
\現金取引は利益積立金で費用をまかなう。株式交換分については、授権資本の枠内で新株を発行する。
\今回の合意にともない、投資ファンド側はBCRのブカレスト証券取引所上場を断念する。2006年の民営化で3年以内の上場が約束されていたが、61.9％を買収したエルステが2011年10月まで期間を延ばすことに成功していた。
\2006年の民営化時にエルステは株式61.9％に対して37億5,000万ユーロを支払っており、今回の買収額（BCR株価）は当時の3分の1の計算になる。簿価も大幅に下回る水準で、今後、エルステが評価損を計上する可能性も指摘されている。
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