自動車部品大手の独Boschとバッテリー大手の韓Samsung SDIが、2008年に立ち上げた自動車用リチウムイオン（Li-ion）電池の合弁事業を解消する可能性が出てきた。Boschが船舶用Li-ion電池分野で独Thyssenkrupp、BASFと提携したことにSamsung SDI が警戒感を示していることが原因という。19日付『ファイナンシャル・タイムズ（ドイツ版、FTD）』紙が報じた。
\BoschとSamsung SDIは折半出資で合弁会社SB LiMotiveを展開。フィアットの電気自動車「500EV」とBMWの電気自動車「i3」「i8」向けにLi-ion電池を供給することが決まっている。
\Boschは昨年8月、船舶など自動車以外の分野に用いるLi-ion電池の開発に向けてThyssenkrupp、BASFと提携した。素材の開発でBASF、製造技術でThyssenkruppの協力を受ける。
\Boschによると、この提携でSamsung SDIの特許を侵害することはないという。だが、「船舶用のバッテリーは自動車用のものと基本的に同じ仕組み」（業界専門家）との指摘もあり、Samsung SDIは神経をとがらせている。
\BoschはSamsung SDIとの協力関係は維持したいもようで、同社の広報担当者はロイター通信に対し、「協働の最善の形を協議している」ことを明らかにした。
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