富士通の完全子会社として2009年4月に再スタートを切ったFujitsu Siemens（FSC）の後継企業Fujitsu Technology Solutions（FTS、ミュンヘン）が管理部門で人員削減を実施する。コスト削減が狙いで、これに伴い浮いた資金を製品開発・製造・販売分野に振り向ける意向だ。同社のロフル・シュヴィルツ社長が7日、明らかにした。
\FTSは過去3年間、FSCとは異なる製品の投入と、新しいブランドとして欧州で基盤を築くことに注力してきた。その成果はすでに現れており、2011年3月期には黒字化を達成。12年3月期もタイの洪水や欧州債務危機などのマイナス要因があったにもかかわらず営業利益を前期比16％増の7,650万ユーロへと拡大した。
\管理部門で人員削減に踏み切るのは、同部門の人件費負担が重いためだ。シュヴィルツ社長によると、同コストは3億ユーロで、売上高（43億5,000万ユーロ）に占める割合は7％に達する。競合に比べると2倍の水準のため、同社は人員削減を通して今後2年で1億～1億5,000万ユーロ圧縮していく。整理対象となる従業員の規模は明らかにしていない。
\FTSは2016年3月期までに売上高を60億ユーロに拡大、営業利益も3億ユーロへと伸ばす計画だ。
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