通信機器大手のNokiaと電機大手のSiemensは1日、両社の通信ネットワーク機器合弁会社Nokia Siemens Networks（NSN）をNokiaが完全買収することで合意したと発表した。NokiaはSiemensが保有するNSN株50％を約17億ユーロで譲り受ける。取引は当局の承認を経て第3四半期中に成立する見通し。
\NSNはNokiaとSiemensが2007年に設立した。中国競合の急速な台頭や激しい価格競争を受けて経営状態は当初から悪く、出資2社の財務を圧迫していたため、両社は10年、新たな出資者の模索を開始。複数の投資会社が出資に関心を示したものの、取引金額で折り合いがつかなかったため、資本注入や大幅な人員削減を通して自力での経営再建に取り組んできた。これが奏功し12年7-9月期には初めて黒字らしい黒字を計上するところまで業績が回復した。
\Nokiaは次世代LTE通信技術分野で強みを発揮できるとみてNSNの完全買収に踏み切った。Siemensは経営資源を中核事業に絞り込む。
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