LIXILが浴室・キッチン製品大手の独Groheを買収する方向で交渉している。電子版『ウォール・ストリート・ジャーナル（ドイツ版）』が消息筋の情報として23日報じたもので、交渉は進んだ段階にあるという。LIXILはdpa-AFX通信に対し、Groheに関しては複数のオプションを検討しているとの立場を示した。
\Groheの親会社である投資会社のTPGとCredit Suisseは今春、同社から資本撤退する方針を打ち出した。他社への売却のほか、新規株式公開（IPO）も視野に入れている。
\LIXILへの売却価格は30億ユーロ強の見通しで、ドイツ企業を対象とする日本企業の買収では過去最高となる。これまではTDKによる電子部品大手Epcosの買収（18億ユーロ）が最大だった。
\TPGとCredit SuisseはLIXILとの交渉が決裂した場合、スイスの衛生陶器メーカーGeberitとの交渉に切り替える。またIPOの可能性も選択肢に残っており、今秋中に実施できる態勢にあるという。
\Groheは1936年の創設で、TPGとCredit Suisseには2004年、15億ユーロで買収された。従業員数は9,000人。昨年は売上高が14億ユーロで、営業利益（EBITDA）2億7,300万ユーロを計上した。
\
