電気通信大手のドイツテレコム（ボン）は3日、企業向けクラウドサービス大手の米セールスフォースと戦略提携すると発表した。ITサービス部門Tシステムズのクラウドインフラをセールスフォースに提供。セールスフォースは顧客関係管理（CRM）ソリューションを、Tシステムの電算センターを利用して提供していく。両社はこのほか、セールスフォースのCRMプラットフォームを共同販売することでも合意した。
まずはドイツ、オーストリア、スイスの3国で協力。将来的には欧州全域と中東アフリカ諸国にも広げていく。
セールスフォースは欧州事業を強化する方針。ドイツでは10億ドルの売上目標を掲げている。ドイツテレコムは顧客との関係を強化する目的でセールスフォースのCRMソリューションを以前から利用している。
Tシステムズはこれまで、大企業からのIT業務受託を主要事業としてきたが、同事業は競争が激しく、収益力が低下している。今後はクラウド、自動車ネットワーク化、医療、エネルギー、インターネットセキュリティ事業を強化し、業績を向上させる意向だ。
