太陽電池大手の独ソーラーワールドが2日発表した2014年暫定決算の利払い・税・償却前利益（EBITDA）は1億900万ユーロの黒字となり、前年の赤字（1億4,700万ユーロ）から大幅に改善した。販売が好調だったほか、自動車部品大手ボッシュから不採算の太陽電池工場を買収した際に巨額の資金を譲り受けたことが大きい。原料調達の契約条件を改善したことで評価益を計上したこともプラスに働いた。こうした要因を除いた実質ベースのEBITDAでも200万ユーロの黒字を確保した。
売上高は5億7,300万ユーロで、前年を26％上回った。販売量が55％増の849メガワット（MW）へと急拡大したことが大きく、米国販売はほぼ倍増した。フランス、英国、日本でも販売規模が大幅に拡大したという。
税引き前損益（EBT）は2億6,500万ユーロの赤字から5億7,400万ユーロの黒字へと大幅に改善した。債務整理と減資・増資手続きを伴う経営再建が奏功した格好。
15年は販売規模で1ギガワット（1,000MW）以上を見込む。14年に4,300万ユーロの赤字となった利払い・税引き前損益（EBIT）も黒字転換する見通しだ。
